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不安なこと

父が手術をすることになった。

胆嚢摘出手術。

腹腔鏡下胆嚢摘出術の予定だった。
ネットで色々見てみたら傷も目立たないみたいだし、身体に負担も少ないみたいだから、本人も家族もそこまで深刻には考えていなかった。

具体的な手術の日程を決めるために父が一人で病院に行った日、
私は普段どおり仕事をしていた。

昼ごろ母からLINEが来て、
「父は⚫︎⚫︎大学病院に行きました。胆嚢の位置がちょっと問題なのと、膵嚢胞があるらしく紹介状を貰ったようです。」

私は突然すごく不安になった。
とりあえず淡々と仕事をして、定時に速攻職場を出たものの、何故か家に真っ直ぐ帰るのが怖かった。

家につくて、父が思いのほかちゃんと説明してくれた。
「病院でちょっと深刻ですねとか言われちゃってよー。」と。

胆嚢の位置が複雑だったみたいで、慎重に手術しないと肝臓を傷つけることになる。あと、膵臓に水嚢胞があるから、それについても大きな病院で見てもらった方がいいと。
ちょうどその大学病院にその分野のベテランの医師がいるらしく紹介してくれたらしい。
その日はその医師が大学病院に来ておらず、翌日に再度行くことにしたとのことだった。


翌日仕事をしていると、母からLINEが来た。
「入院することになるけど詳しくは帰ってから」

この内容だけだ読むと変に不安になるからやめてほしかった。。

結局のところ、14日に諸々詳細な再度検査をして手術の方針を検討し、19日に入院することになったとのこと。
膵嚢胞については、いずれ癌になる可能性もあるらしく現時点で取った方がいいと言われたが、最終的な判断と治療法は検査結果次第らしい。
先生の感じがとても丁寧で良かったらしく安心していた。

今はお見舞いが認められておらず、
父は一人きりで頑張って来なければならない。予定は2週間。
ビビリで小心者の父だから、相当不安なはず。初の手術だし。

不安を煽るようなことは言いたくないし、無責任に大丈夫大丈夫、とも言いたくない。
でも父は私の言葉に結構影響を受けることも知っている。
開腹手術になったら体力もなくなるだろうし、本人もそれを不安がっている。
膝が良くない父は若干足を引きずりがちで、歩けなくなったら嫌だな…と呟いていた。

私は父に、
「治療しないで大丈夫という選択肢がない限り度胸きめないとね。でもいい先生に出会えたならそれが一番良いこと。
膵嚢胞もどうなるか分からないけど、癌になる前に排除出来るならいいことなのかも。そこは先生からしっかり説明を聞いてね。
あとは先生にお任せして頑張ってもらって、お父さんは体力つけて、心の健康を維持できるようにしましょう。」

と伝えてみた。

父は、
「そうだよなー。そういう風に考えないとだよな。見習わないとな。」

と言っていたが、
私はそれほど楽観的な人間ではないと思う。
でも、本人より家族が深刻に心配してたら、余計不安を与えるだけだろう。

自分だったら何て言ってほしいかだけ考えた。
私なら当然のように日常が戻ってって続くように信じていてほしい。

どんな治療になるか分からないまま入院することになるから、少しでも明るくと思って、持っていくものの準備を一緒にアレコレ考えている。

もしかすると自分が病気になる以上に、家族の病気は、私を不安にさせるのかもしれない。

密かに、Amazonで免疫アップのレシピ本をポチッてしまった。

出来るだけ体力つけておけるように、入院までにたくさん散歩してもらおう。
コロナにならないように細心の注意をはらいながら。

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