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国産ジーンズを育てる-第1章『デニム専用洗剤でもみ洗い』
「洗濯機に入れてはいけない」「冷凍もダメだ」、先日ジーンズ界隈を賑わせたのは、再上場を果たした泣く子も黙るジーンズ会の巨人リーバイスのCEOであるチップ・バーグ氏の発言だ。自身もこの際に履いていたジーンズを最初から10年間洗濯機で洗っていないという。もっとも汚れなどがあれば洗剤と歯ブラシで磨き落とすということだ。
ではジーンズはどのように洗えば良いのだろうか?本コラムの序章では、日本のレプリカジーンズの生い立ちと供に、私がヴィンテージレプリカを買って履きこむ宣言をするという内容だったが、第1章となる今回はジーンズ育成初心者の私がその洗い方を実践でお伝えしたいと思う。
ヴィンテージ系ジーンズの洗い方
皆様はジーンズの洗い方をご存知だろうか?ジーンズといえば元来、ワイルドな男の作業着だ。洗い方なんて気にせずバァーっとガァーッと適当にやればアジが出るだろ!と思われているのでは無いだろうか?もしくはジーンズは洗わずに育てる!と、リーバイスのバーCEOバリに意気込んでいる人もいるかもしれない。しかし、できれば清潔にしながらカッコイイ色落ちをさせたいところだ。
そんな私も、これまではコインランドリーで10本くらいまとめて洗剤を使わずに水洗いし、その後低温乾燥機でじっくり乾かすというやり方をやってきた。しかし、ネットで調べてみると、私がやっていた事は全てNGだったようだ!
理由は以下だが、皆さんにも気をつけて欲しい。(もしかして常識?)
・デニム生地を擦って痛めてしまう!
・型崩れや縮みを起こしてしまう!
・色が他のジーンズに移ってしまう!
という事で、これらを避けてカッコいい色落ちをさせるには一本づつもみ洗いするのが良いらしい。しかも、デニム専用の洗剤で… そんなものもあるのか!ワイルドなイメージとはかけ離れるが、ワイルド感を出すのも陰の努力が必要だ。ということで、ジーンズ育成初心者の私だ、まずは洗濯グッズから調達だ。
デニム用洗剤 DENIM WASH
今回選んだのは、国産ジーンズメーカーとしても評価も高いWEARHOUSEが開発したデニム専用の洗剤「DENIM WASH」で、コロイド洗浄という方法によりデニムに最適化された洗剤ということだ。ネットでの評価も高く、何より最高レベルのジーンズメーカー自らが開発しているという説得力に勝るものは無く即買いした。
ちなみに、コロイド洗浄というのは、汚れを洗剤が覆い分解して浮き出すというものらしい。つまり、ゴシゴシ洗う必要がないのでデニム生地を傷めずに洗えるということだ。しかも原材料なん成分は大豆と水のオーガニック系で自然にも優しい。さすが、500mlで2500円という価格だけのことはある。詳細はオフィシャルサイトを見てもらいたい。
手洗い用タライ ソフトタブ
さて、洗剤は決まったところで、そういえばジーンズがすっぽり入るようなタライが無い。洗面器じゃ小さいし、バケツは衛生的にきになる。ということで、新たにタライを購入。常時使うものではないので、大きさは必要だが収容性も重要だと考える。
そんな中で発見したのが、伊勢藤のソフトタブだ。サイズもジーンズを二つ折りして入り、深さも水で浸すのには十分すぎる深さを確保している。しかもソフトタイプで収縮可能、普段は洗濯機の横などの隙間に収容可能だ。こちらも詳しくはオフィシャルサイトを見ると良いだろう。
デニムジーンズを洗うを実践!
さぁ、準備が整ったところでいよいよ洗濯の実践だ。やはり洗濯をするなら殺菌や消臭などの効果がある天日干しが良い。となると天気予報を事前に確認して晴れる日を実行のターゲット日に定め、前日から朝早めに洗濯できるよう準備をしておくのが良いだろう。天気予報が当たればいよいよ実践開始だ。
1:タライにお湯を入れて洗剤を混ぜる
手洗いには、ぬるま湯が良いという事なので、ソフトタブにお湯を張り、DENIM WASHを1キャップ分混ぜる。DENIM WASHのオフィシャルでは水10ℓに対して洗剤1キャップ分を推奨している。ソフトタブの容量が23ℓなので半分弱程度を目安にした。
2:デニムジーンズを着け洗い
ジーンズ全部を満遍なくお湯に浸からせ、5分〜10分ほど着けておく。DENIM WASHのオフィシャルサイトでは一晩着け洗いを推奨しているが、天日干し前提で考えると天気や予定を見ながら臨機応変に対応したいこともあり、今回はネット検索で見つけたもみ洗いの手法を採用した。
3:デニムジーンズをもみ洗い
数分着けて置くだけで、お湯の色が変色した。さらに擦らずに丁寧に汚れを外に揉み出すようにする。コロイド洗浄により汚れは表面に浮き出ているハズなので激しく洗う必要はない。もし汚れている箇所があれば重点的に洗おう。しかし、想像以上に洗い水が汚れている。洗剤の効果は高いようだ。
4:シャワーで洗い流す
10分ほどもみ洗いをして、お湯の変色も落ち着いてきたら洗い流そう。現代にはシャワーという便利なものがあるので洗剤が落ちるまで丁寧にすすぐ。数本あるようならこの間に次の1本を浸けおきしておくと良いだろう。
5:天日で干す
洗いの工程がひと通り終わったら天日干しだ!改めて天気を確認し、雨が降らない事を祈ろう。太陽の角度をチェックしながら日当たりの良いポジションを確保したらあとは陽が落ちるまで待とう。しかし、改めて確認するとジーンズを干すのに最適な所が見つからない。次回は干す用の台などを新たに用意しておく必要がありそうだ。
6:乾いたら完了!
無事に雨に合わずに一日太陽の光に恵まれたら、自然に存分に感謝しよう!あぁ何て良い一日だったのだ!ジーンズも太陽のエネルギーを吸収してご機嫌に見える。
しかし、幸運にも雨は回避出来たとしても強風に注意だ。家に帰ったら干していたジーンズが地面に落ちているなんて事になったら一日が台無しだ。まぁ、私はそんな小さな事には気にしないのだが。
どぉだぁ〜ワイルドだろ〜
いや〜しかし、スッキリ洗って気持ち良い!ジーンズもパリッとして次に脚を通すのが楽しみだ。あとは、またしばらく履きこむのみ!変化が出てくるタイミングでまた記事を書くことにしよう。
(おしまい)
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