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畜舎で照明取り付け工事。

畜舎での電気工事はとてもハードだ。

作業服や工具が汚れ、動物臭も取れない。よって、同日、畜舎関連以外の別の現場に行くこと(1日2件場以上の現場回り)は難しくなる。(つまり稼ぎが減る)

作業前の事前事後準備も時間がとても掛かる。

足元は安全靴から長くつに履きかえ、作業着もレインコートに着替えなければならない。この衣装にチェンジしていなければ、作業後、水でじゃぶじゃぶ、軟糞を洗い流すことができないからだ。

照明工事だと高所になるため脚立や長梯子を使用するが、これがまた昇降するたび軟糞まみれになる。

作業後これも水じゃぶじゃぶ流すが、所どころ糞がダマになり、こびりついて取れない。これを雑巾でこすりそぐが、毎回「ワタシはこんなところでいったい何をやっているんだ」とヤケクソな気分になる。

工事自体も、畜舎だと照明器具はクモの巣にまみれ。

器具内配線のやり替えのため器具のふたを開けると、ここは辺境の国かと思うほどデカい虫が出てきたりする。

なんとか照明器具の工事が終っても、ブレーカーで測る絶縁抵抗値が作業前とたいして変わらず良くない数値で絶望的な気持ちになる。

そして、夏場だと熱中症と大量にわくハエ群にも辟易する。

これで他の現場に比べ単金が良いなら、まだ、自分を納得させることができるが、たいして変わらないことが多い。

「嫌ならやめればいい」と人は言う。

でも、困っている人がいて、それを解消できる技術と知恵があるなら使わんわけにはいかんだろうとうそぶいてみる。



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