【今すぐ使える英語授業プラン! ビデオを使って発信する】自己紹介の代わりに20 Questions
Flipgridを使って行う大学の授業プランを紹介しています。
新学期の授業に自己紹介はつきものですが、学生たちはいろんなクラスで自己紹介をさせられて、若干飽きていたりします。それに、ただ自己紹介をして、と言っても、ありきたりのみんなが言いそうなことだけでお茶を濁してしまうこともしばしば。「東京出身で、サッカーをやってました。ラーメンが好きです」とか、そんな大学生はそこらじゅうにいます。差別化が全くできていません。
そういう時は、20 questions形式で自己紹介してもらいます。20 questionsといっても20質問して相手が考えたものを当てるあのゲームではなく、YouTubeによく載っているセレブなどへのインタビューの20 questionsです。例えばこんな感じ。
上記のビデオは少し古いですが、探せばいろんなビデオがあります。最初のビデオはBackstageというカナダの人気ドラマ(すでに終了)の出演者への質問。最後のVogueの73 questionsは、Season 1〜3まであり、73のビデオが載っている人気シリーズです。まずはみんなでこういうビデオを見て、どんな質問をしてどう答えているかチェックします。73 questionsはさすがに質問が多すぎるので、わかりやすいところだけ選んで見ることも。
ところで、この類のビデオを見ると、"ネイティブすぎてわからない"(?)と最初から諦める学生が結構います(73 questionsは全員が英語のネイティブスピーカーではないですが)。でも、実際に海外に行ったらみんなが教科書のように話しているわけじゃないので、こういう英語を拒絶しないで、聞き取れたことを元に、周辺の情報(映像に写っているもの、話し手の表情など)や自分の知識、想像力をすべて使って、内容を推測することを楽しんでほしいのです。ちなみに、私は授業中にみんなで見るビデオは極力2分以下のものにしています。「さっぱりわからない」と思い込んでいる場合は特にですが、2分以上集中力は続きません。
ビデオを見たら、今度は自分たちでやってみます。基本的な質問、つまり、名前、出身地や住んでいる場所等は最初に聞くとして、その他の質問は、ビデオで聞いていた質問から選んだり、自分で聞きたいことを考えたり(これは必ず2つか3つは入れるようにします)して、10〜20程度の質問のリストを作ります。好きなことやものを聞くWhat is your favorite ...? は、よくある質問ではありますが、為人がわかりますし、...に入れるものによっては面白い答えがでてきます。私が好きなのは、上記のDemi Lovatoのビデオの、Describe yourself in three words(3つのことばで自分を言い表すと?)という質問(これもよくありますが)。彼女は、I'm driven, passionate and warm-heartedと答えていますが、謙虚な日本人はなかなかこんなふうには答えないですね。この質問への学生たちの答えを聞くのは、結構楽しいです。ただその時はなるべく自分にしっくりくる表現が選べるように、たくさんの性格や能力を表す形容詞のリストを渡して一緒に確認してから答えを考えてもらうこともあります。
質問のリストが出来上がったら、ペアでインタビューしあいます。Flipgridは、スマホ・タブレットのアプリだと画面をflip(反転)して相手を撮影できるので、ペアになって答える相手を映しながら質問するというのがよくやるパターンです。場合によっては、上記のBackstageのように質問はテキストで載せて、自撮りで答えを撮影、という形で行うこともあります。
全員撮影できたら、ビデオを見て、Like(いいね)をつけたり、あるいは自分と共通点を見つけたり、質問があったりしたら、ビデオまたはテキストでコメントしてもらいます。ビデオはいつでも見られるので、直接話す機会が持てていない相手のことも、知りたければここでチェックできます。