高校生の頃好きだったクラスメイト、私と違って友達が多くて不思議で絵が上手いギターが弾ける男の子。その子がこっそり教えてくれた、好きなバンドのアルバムが何年振りだかに出たらしい。 ぼんやりとあの子のことを思い出した。 他校の彼女にもらったらしいピカピカのスニーカー、誰かの手編みのバカ長いマフラー、欲しがってたギター。私のことを可愛くないあだ名で呼ぶ事。 貸してくれた漫画とか。 仲は良かったけど、高校を辞めてからは一度も会ってない。連絡先も今は知らない。 21くらいの時、2度
初めてピアスを開けたのは16歳の夏。 高校を不登校になった夏休み、徒歩5分近所のカラオケボックスだった。 ピアスを開けてくれたのは私より先に高校を辞めた元クラスメイト、アヤコちゃん。小柄で白くて華奢、私より背が低い可愛い不良だった。ギャルというよりかはヤンキーに近くてダボダボのスエットがよく似合ってた。 学校にいた時もずり落ちそうに長いスカートを安全ピンで止めていたし、多分彼氏のカッターシャツを着ていた。 制服を着崩すことなく、髪も短い黒髪で学生用ローファーを律儀に毎日履
3年前の夏頃に書いた文章が出てきたので ここに転載します、はずかしい… 友人宅で久々にめちゃくちゃなこと喋りながら馬鹿みたいな量の酒を飲んで、追い出されたベランダでタバコ吸って、 どうにか言わないようにしてた悪口をたくさん言った。 タバコは大して美味くはないみたいだけど、自由な味がしました。 友人に褒められ、やいやい言いながらアニメを見る。そして酒を飲むのは本当に自由だった。めちゃくちゃに楽しい夜だ。 とは言え翌日はわりと早く友人宅をでなければいけなかった。
途中で転校することにした高校に荷物をとりに行った日、夏の少し前でよく晴れていて雲一つなくて暑かったのを覚えてる。 その日は確か土曜日で、校庭では運動部の声や 校舎の中ではなんとなく聞き覚えのあるようなないような吹奏楽部の演奏が聴こえる。 私服でぼちぼち歩きながら職員室へ。 「◯◯、顔色良くなったな!!よかったやん、先生安心した!新生活も頑張りや!!」 「はい。お世話になりました!校舎少し見たら帰りますね。」 「どうや部活、挨拶するか??」 「いや大丈夫です。」 「そうか〜、
「いいお母さんになるね。」 クラスメイトで宇宙人で私の好きな人はそう言うとにっこり笑っていた。 お弁当、作ってきて良かったな。なんて思いながらも うまく返事ができないでいた。 できればお嫁さんとか彼女とか言ってほしいな、なんて口には出せなかった。 「そうかな、簡単なものしか入ってないよ。」 あ、黙った。困らせてしまったかもしれない。 この場合はありがとうで充分なのに。 いつもそうだ。謙遜とか、そんな事ないよって言って欲しいとかそんなことは思ってないのにいつも否定的な言葉ばか
お気に入りの曲が嫌にうるさく感じる。 前向きな歌詞が気に入らないし、何にでも誰にでも当てはまる占いみたいな事言うのがなんだか許せなく感じた。 雨で洗濯が干せないとか、 お気に入りのスニーカーに酔って盛大に吐瀉物を吐きかけて捨てざる終えなくなったとか、 ついでにマフラーも汚して駅のゴミ箱に捨てられたりとか、 オマケにお気に入りのパスケースをどこかへ置き去りにしたり、 イヤホンが壊れたりとか、駅の階段でつまづいたりとか。 他人を責めることのできないどころか大体私が原因の憂鬱な
ある日、 二十歳にもならないくらいの時、友達に言われた。 「二次元とは違うよ。生きてる人は温かいし、少女漫画やゲームみたいなことは起こらないけど、ずっと嬉しい。幸せだよ。」 彼女とは漫画喫茶のバイトで知り合った。小柄で可愛くて優しい。お酒が好きですぐ仲良くなれた。 私より歳が一つ上の21歳。女の子の友達がいないらしい。このバイトが生まれて初めてのバイトなんだそうだ。 たまに口の端が切れていたりしたし長袖しか着なかったけどいつも遅刻しないし、ずっと笑ってたし、可愛い服を着て
18歳の春、思い描いていた大学生活は想像とは違っていた。 そもそもサークル活動への過大な憧れを抱いていたし、大学生といえば飲み会だとか合コンだとか痴情のもつれだとかそんなドキドキがあると思っていた。 そのころから、中学の時の数少ない友達の数人には彼氏ができたし、サークルの先輩だとかバイト先の子だとかいってうつつを抜かしていた。 一方私はというと軽音サークルに入り肩身の狭いボーカル志望だった。 もともと前に出るタチではない私は私よりずいぶん大人に見える先輩やOBの人たちを前
平日の夜22時といえど都会の駅には沢山の人がいる。 仕事帰りのサラリーマンや、手を繋ぐカップル 友達同士でふざけながら写真を撮ってる学生。 私は一人、とぼとぼと飯にありつける場所を探して広い駅ビルを行ったり来たりしているところだ。今からおひとり様で入店できる店なんてこのご時世には中々ないらしい。 どの店の入り口にもcloseや準備中の文字ばかりでうんざりしていた。 そんな時私の横を通ったカップルに目が行く。 どうやらここの近くのテーマパークで遊んだ帰りらしい。 似た配色の洋
私の初恋は高校の同級生で クラスでも目立つ人だ。 いつもぼんやりとどこを見てるのか分からない人で、横顔がとても綺麗だった。 通っていたのは偏差値低めの柄の悪い高校で、ピンクのカーディガンをきた女の子がたくさんいたしカップルが廊下でキスしてた。 クラスメイトは教室で淫猥行為に勤しみよびだしをくらっていた。 その中でもクラスでひっそりと、オタク趣味の友達と漫画研究会に通いながら平和に目立たない慎ましい生活をしていた。 そんな中楽しみが増えた。視界の端に好きな人を観察すること
高校に行かなくなって少し経って、季節は夏になった。 夏休みに入る少し前にクラスメイトからLINEが届いた。そこには長々と謝罪と私は悪くないよねという旨が書いてあった。悪いのはお前だけじゃないけれど、お前も悪いよと思いながら返信せずブロックした。 自分の部屋が好きだったが、なぜかよく網戸に外から蝉が張り付いていてうるさいし蝉のお腹はグロくて苦手だった。窓を開けるのが怖かったので締め切った部屋でただ漫画を読みながらじっと汗を流した。 お小遣いはそんなになかった。 外に遊びに行
初恋をうまく忘れる事はできただろうか? 私は大人になってしまった。 そして未だに赤い付箋が付いていると言うだけで、私を見つけてくれる運命の人をまっている。 綿谷りさ先生の勝手に震えてろ この本を読んだ頃、私は大学を中退してすぐだった。 大学を辞めてすぐ、19歳の夏私はネカフェでバイトをしていた。 早朝から夕方あたりまでのバイトで、朝は私一人きりで店にいた。 昼や夕方は店には大体二人店員がいた。 カウンターのテレビでは音楽のチャンネルが控えめに流れていた。くるりの琥珀色
はじめに 好きな物や事は多いけど、どれも趣味と言える程つきつめられない。 物語が好きだし好きな本や映画はたくさんある。ただ作品の感想を言い合うのがあまり得意でない。 好きな音楽もアニメも漫画もたくさんあってその話を誰かとしたいけど 私がどう思っているとかを伝えるのは 難しそうだと思った。 だからここでは感想っぽい事はそこそこに 読んだ時の私の話ばかりになると思います。 1人で電車に乗ってる時間が好きで 考え事をするのも好きで 嫌いな人の事や好きな色の事、読みかけで置き去