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シリアスな(?)プーランクその4 アッシジの聖フランチェスコの4つの小さな祈り, スターバト・マーテル

 「アッシジの聖フランチェスコの4つの小さな祈り」(1948年) は男声無伴奏合唱曲、フランス語詩です。男声のみなので、グレゴリオ聖歌を思わせる素朴さも漂わせます。
 「スターバト・マーテル」(1950年)は管弦楽とソプラノ独唱、混声5部合唱による大作です。12のそれぞれはそう長くはない部分からなり、各曲の間の取り方まで、アタッカ、短い間、長い間などと指定があるのが特徴的。
 第1曲と終曲が荘厳にシンメトリーをみせますが、その他の曲たちはその多様性が顕著です。プーランク独特の短いフレーズの集まりが各曲になり、その集まりが全体を構成する。フラクタル? 大きな構成の曲には不慣れ不向きなイメージを脱却した第一歩になったと思います。
 1月にプーランクが世を去った1963年5月に録音されたプレートル盤がまずはと思います。opus arteのDVDでケンブリッジの合唱団を主役にBBC制作、「スターバト・マーテル」「黒い聖母へのリタニ」「悔悟節のための4つのモテット」を収め、さらにはロカマドゥールのドキュメンタリーが見れます。
 最近はあのレ・シエクルがマチュー・ロマーノ指揮アンサンブル・エデスと共演してリタニとスターバトマーテルをリリースしてます。「ピリオド・アプローチ」のアンサンブルに我々の耳が慣れ、特に声楽は確かにその方が優れているとさえ感じるようになって、とうとう1950年作品にも適応されていく。もはやピリオドとは言えないですね。新流行の演奏様式。
 この後取り上げることになるだろうグロリアのプレートル盤(1961年)は作曲者立ち合いの録音でした。

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