ジョゼフ=ギィ・ロパルツ(1864/6/15 - 1955/11/22)とアルノルト・シェーンベルク(1874/9/13 - 1951/7/13)の弦楽四重奏曲第二番
J.-G. R.の弦楽四重奏曲第二番ニ短調(1911-2)
ポール・デュカスに献呈
1. 荘重に - 中くらいの速さで
2. 充分に速く
3. とても遅く
4. 生き生きと
自ら前作よりもシンプルで風通し良く簡潔と語ってます。冒頭のG♯-A-F-Dが全曲のモットーになってる。第1楽章主部の長大なメロディの初めの四音、第2楽章スケルツォのオスティナート。第3楽章は移行変形して主題となり浄化された。フィナーレでは-F-Dがオクターヴ上がって飛翔するメロディとなって高みに登ってゆく。デュカスが本作を絶賛するコメントに同感。
A. S. の弦楽四重奏曲第二番嬰ヘ短調作品10(1907-8)
1. 中庸で(モデラート)
2. とても速く
3. 連祷 (ゆっくりと)
4. 忘我(きわめてゆっくりと)
無調の世界に大きく踏み出すためにソプラノ歌唱、シュテファン・ゲオルグの詩の力を頼りにしたという言い方も出来る、「架空庭園の書」作品15(1908-09)同様に。
個人的にはこの様な狭間にある音楽に大きな魅力を感じる。第1楽章の暗い情熱や第2楽章スケルツォの緻密さと謎めいた童謡の引用等隠された標題性もありそう。