ルイジ・ノーノの「プロメテオ」(聴く悲劇)(1984、1985改訂)
https://www.inventionen.de/Programmhefte/Inventionen%202000%20Programmheft%20Nono.pdf
マッシモ・カッチャーリが編んだ台本はプロメーテウスに関わる様々な記述からなる。ヘーシオドスの『神統記』、アイスキュロスの『縛られたプロメーテウス』、ソポクレスの『トラキスの女たち』、『コローノスのオイディプース』、ピンダロスのネメシス讃歌、エウリピデスのアルケスティス、ヘルダーリンの『ヒュペーリオン』による『運命の歌』、ヴァルター・ベンヤミンの『歴史の概念について」、そしてノーノが娘婿であるアルノルト・シェーンベルクの『モーゼとアロン』など。それを自由に断片化したり、一部は音楽のみで処理されたり、相変わらず。
ハイデガーを使わずベンヤミンを選んでいるのが意義深いって書いてる人がいたが、聴いても判らん。素材選択上の倫理。
エレクトロニクスも駆使し音に徹した作品。一時は自らも「舞台作品」として上演を構想したが叶わなかったとは言いますけど。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?