Orient - Occident (東方 - 西方)
東洋-西洋の訳では勘違いが生ずる気がして敢えてこの表記で。オリエントといえばオリエント文明。あとはマルコ・ポーロかな。
リンク先の記載に何も付け加えることもない。極めて個人的な感想ならばお気に入りの冒頭一曲目を聴くとギリシア料理を連想してしまうことくらい。
それにしても2012年当時と現在の世界情勢で一体何が変わっているというのか。
多彩なイスラム圏等各国の楽曲に加え、アルフォンス10世のカンティガやセファルディ、トルコのカンテミルオウルなど、サヴァールさんたちが既に研鑽しレパートリーとなった曲も、再び東方のミュージシャンと共に奏する僥倖です。
「東方-西方(1200-1700)」(2006)
I
「鶴」(マカーム・ウザル・サキル)(トルコ、カンテミルオウル手稿譜、16世紀)
ドゥクツィア(アルフォンス10世賢王編聖母マリアのカンティガ集第248-353より)
「1時に私は生まれ」(サラエヴォ、セファルディ)
「魂の踊り」(モロッコ、アラブ)
カステッロ・デ・ラ・プラーナ:アルバ(スペイン)
エスタンピー「ラ・マンフレディーナ」(イタリア、14世紀)
「ライラ、我が愛しの人」(アフガニスタン(ペルシャ))
Ⅱ
エスタンピー「イン・プロ」(イタリア、14世紀)
「風の踊り」(ベルベル(アルジェリア)、セファルディ)
サルタレッロ(アルフォンス10世賢王編聖母マリアのカンティガ集第77-119より)
「チャハメズラーブ」(ペルシャ)
「剣の舞」(アルカンタラ(チュニジア)歌集より)
「マカーム・ニクリーズ・ウスル・ベレフサーン」(トルコ、カンテミルオウル手稿譜、16世紀)
サルタレッロ(イタリア、14世紀)
Ⅲ
「ヤ・ネバト・エルリヒャン/マカーム・ラミ」(ユダヤ民謡/イラク民謡)
ロトゥンデッルス(アルフォンス10世賢王編聖母マリアのカンティガ集第105より)
「マカーム・ラースト・セマーイー」(トルコ、カンテミルオウル手稿譜、16世紀)
エスタンピー「トリスターノの嘆き」(イタリア、14世紀)
「モラー・マーマドゥ、我が愛しの人」(アフガニスタン(ペルシャ))
サルタレッロ(イタリア、14世紀)
「マカーム・ラースト・ムラッサ・ウスル・デュイェク」(トルコ、カンテミルオウル手稿譜、16世紀)
ジョルディ・サヴァール(指、ヴィオール、ルバブ、リラ)
エスペリオンXXI
ドリス・エル・マロウミ(ウード):モロッコ
ディミトリス・プソニス(サントゥール、サズ):ギリシア
ヤイール・ダラル(ウード):イスラエル
ペドロ・エステヴァン(ダルブカ、タンボール、パンデレータ、リック=グンガ)
ハレド・アルマン(ルバーブ):アフガニスタン
オスマン・アルマン(トゥラク(笛)):アフガニスタン
セイアル・ハシミ(タブラ、ザルバガリ):アフガニスタン
そしてシリアへの愛です。何よりお唄が素晴らしく魅力的です。
『東方-西方2 ~ シリアへのオマージュ』(2013)
・伝承歌「Ahla Zahra」
・伝承曲「Samai maqam Bayati」(シリア)
・「Creire m' en fach」~フレステル(中世のパン・フルート)による独奏
・伝承歌「夜明け」(シリア)
・伝承曲「Shaouia」(シリア)~ナーイと打楽器による演奏
・オードによる即興
・伝承歌「アラブにて」
・イスタンピッタ(中世の舞曲)「イザベラ」
・伝承歌「Ce Brun Hal asmar」(シリア)
・トロット
・伝承歌「Ya Mariam el bekr」(シリア)
・ガザル(抒情詩)
・伝承歌「Angoisse Qalaq」(シリア)
・アルフォンソ10世編纂:『聖母マリアのカンティガ集』より第41番「聖母マリア、我らが主の母」
・伝承歌「Hija mia」-伝承舞曲「Et dodim kala」(イスラエル)
・ウナ・パストーラ(スペインのセファルディー)
・伝承曲「ダマスカスにて」(シリア)
・ナーイによる即興「出発」
ワエド・ブハッソン(オード、歌)
リオール・エルマレ(歌)
ハマム・カイリ(歌、リック、ソナーハ)
ウーメイマ・カリル(歌)
エスペリオンXXI
モスレム・ラハル(ナーイ)、ピエール・アモン(フルート、ナーイ、パン・フルート)
ドリス・エル・マロウミ(ウード)、イエール・ダラール(ウード)
ワハブ・バダルヌ(カーヌーン)、ハカン・グンゴール(カーヌーン)
ディミトリス・プソニス(ウード、サントゥール、サズ)
ミカエル・グレビル(シターン)、ペドロ・エステヴァン(デフ、ダルブカ、リック)
ジョルディ・サヴァール(ヴィオール、ルバブ)
こんなに誠実な仕事なのに、しかも持続的に継続可能な(つまり下世話にはペイする)芸術活動はサヴァールさんたちだけぢゃないすか、たぶん。
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