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ガブリエル・ガリード(1950 -)
長い事ガブリエル・ガリードの活動を聞きませんでしたが突然のリリース。
アンサンブル・エリマの名前はクレジットされておりません。私たちの心の中で彼らの名はやはりモンテヴェルディと結びつきが強いでしょう。3つのオペラやヴェスプロ、またマドリガルや「倫理的・宗教的な森」のalternative choiceとして、最も「ラテン的」な演奏でありました。情熱的な勢い、通奏低音が大編成で派手め、おそらく世間一般の評判より以上に個人的には大好きでありました。ちょとだけ能天気だが憎めないという方が正しいかも。アーノンクールはパイオニアですのでまあ別格として、ルネ・ヤーコプスはどちらかと言うと北ヨーロッパの響きが感じられる、ウィリアム・クリスティはちょっと立派すぎるか。いちばんしっくりくるのがラテンでもしなやかなサヴァールさんだったりするんですが。ただガリードのヴェスプロがなければ(いい指揮っぷりっす)
最近のシモン=ピエール・ベスティオン指揮ラ・タンペート盤のような更なる新機軸(濃厚な東方あるいは邪教の香り)が生まれるような土壌は育たなかったんではとも思う。
ガリードさん達は他にも、ボナヴェンチュラ・ルビノの十二星座の聖母のためのヴェスプロなんていう珍曲もあり。
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12の合唱団が囲んでまるく配置されるんだそうな。一大スペクタクルですな。
他にも「バロックの道々」と銘打ったシリーズでラテンアメリカが植民地化、カトリック化される過程で各地で奏されていた音楽を再現するシリーズがあります。興味をそそられるも一聴すると割と単調なのと、どのアルバムも似たように聴こえてしまいちょっと期待を裏切る感は否めない。同様のテーマでサヴァールさんも幾つかアルバムあり、現地ミュージシャンと共演するコンセプトなど共通点も多いのですが内容的にはサヴァールさんの方が一枚上手かな。