ジャック・ベッケル (1906/9/15 - 1960/2/21)
早逝だったんですね、けれども13本もの多彩な傑作を監督しました。ジャン・ルノワールの助監督を務める事からキャリアが始まりました。
最後の切り札 Dernier Atout (1942年)、デビュー作は架空の国が舞台のフィルム・ノワールでした。
赤い手のグッピー Goupi mains rouges (1943年)、一転フランス田舎町の癖の強い人々のコミカルな探偵もの。
偽れる装い Falbalas (1945年)、狂気と嫉妬のメロドラマ。
幸福の設計 Antoine et Antoinette (1947年)、パリ下町の若い夫婦、宝くじや横恋慕。
七月のランデヴー Rendez-vous de juillet (1949年)、パリを舞台に戦後まもない若者達の群像劇、オープニングがコクトーばりの手書きクレジットで印象的。
エドワールとキャロリーヌ Édouard et Caroline(1951年)、パリ下町若夫婦の喧嘩コメディ、より舞台劇風
肉体の冠 Casque d'or (1952年)、19世紀末パリのヤクザ者の世界を描いた大傑作。
エストラパード街 Rue de l'estrapade (1953年)、パリ高級アパルトマンを出て一人下町に移り住む妻。
現金に手を出すな Touchez pas au grisbi (1954年)、ジャン・ギャバン主演、引退を夢見るギャングを演じるこれも大傑作。
アラブの盗賊 Ali Baba et les quarante voleurs(1954年)、DVD題『アリババと四十人の盗賊』、歌ありアクションありのコメディ、カラーのアラビアン・ナイトの物語。
怪盗ルパン Les Aventures d'Arsène Lupin (1957年)、20世紀初頭を舞台にした豪華なコスチューム・プレイ。
モンパルナスの灯 Les Amants de Montparnasse / Montparnasse 19 (1958年)、亡くなったマックス・オフュルスを引き継いだジェラール・フィリップ演じるモディリアーニの物語。
穴 Le Trou (1960年)、遺作にして戦慄の脱獄映画、大傑作です。
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