ジョルジィ・リゲティ ピアノのための練習曲集第一巻(1985年) その6
ワルシャワの秋といえば著名な現代音楽中心のフェスティバルの名前です。今回のネタは下降半音階モチーフ、リゲティ自身によればラメントの音型が繰り返し無数に様々なスピードで入れ替わり現れて最後は…クラッシュ! カタストロフ。
本来ラメントの音型って通奏低音、ベースラインの話だったと思いますが、チャイコフスキー「悲愴」のメロディラインの解説などにも援用されてましたけどね。
この曲の肝は複数のテンポが同時進行で聴こえてくるところで、誰が弾いても入念な筆致の音符の編み模様を誠実に再現しさえすればそう聴こえるように出来ていると思います。そうは言ってもディスクではエマールさんの特にカーネギーホール・ライブが圧倒的な盛り上がりと爆発的喝采で爽快です。
やっとリゲティに時代が追いつきました。
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