長崎県大村市スケボー禁止条例について

 スケボーを指定して一部地域で禁止する条例を制定する自治体が出てきています。スポーツに騒音はセットで多くの地域住民を苦しめていることは周知の事実ですがスポーツの中でもスケボー騒音は別格です。文字通りの意味で被害者の生命を削り取っています。

 スケボーはただ走行するだけではザアアアアアアアアアっという音で眼の前を通り過ぎてしまえばそれほど問題にはなりません。しかしジャンプをするようになるととてつもない騒音を生み出します。木の板を全体重をかけて地面に叩きつけているわけですから当然です。

 地面に板が叩きつけられるバアアアアアアンンン!!!!という音は夜間であれば100メートル以上離れていてもはっきりと聞こえるほどの大きさになります。窓を締め切った部屋で、です。外であれば周りの環境にもよりますが200メートル離れていても何度も音が鳴るうちに、ん?何か聞こえるぞ?と思うはずです。

 スケボーは2021年の東京オリンピック前後から急激に流行し多くの小中学生が遊んでいる姿を見かけました。私の家の前の公園には毎日やっている中学生集団をみかけました。当時はコロナ禍で休校でしたが朝から晩まですべての時間を公園でスケボーして遊ぶことに費やしていたのです。夜の8時に私の家の前の道路でやり始めたこともあります。

 スケボーをしている子たちは全員ではありませんがマナーが非常に悪かったです。公園内で遊ぶにとどまらず周辺道路を走り回り他所から持ってきたものを道路に置いて障害物にしていました。犬の散歩をしている老人の真横を滑走し驚いた犬が老人を引き倒しそうになっていたこともあります。昼間に犬の散歩をいた人たちは減り夜間に連れてくるようになりました。道行く老人や警察からも注意されていましたが流行が去るまで迷惑行為をやめようとはしませんでした。

 ブームが去って当時の子たちのほとんどがスケボーを辞めたようですが一人だけまだ続けている子がいます。もう高校生になっているはずです。このニュースを読んでいるときにちょうど公園内でガシャガシャやっている音が聞こえてきました。0時です。本稿を執筆している深夜1時の時点でもまだやっています。

 話を元に戻します。スケボー騒音は音の大きさだけが問題ではありません。非常に心臓に悪いのです。いきなりガシャアアアアアという大きな音がするからです。規則正しく続くのではなく(それでも迷惑ですが)、ランダムに鳴り響くのです。常にドッキリを仕掛けられているようなものです。

 想像してみてください。あなたが部屋でくつろいでいるときに急に背後からワー!と脅される。どのタイミングでくるか分かりません。何時間も続きます。いつ終わるかも分かりません。もう寛げませんよね。同じことが起こるのがスケボー騒音です。

 本条例はそんなスケボー騒音を騒音であると自治体が名指しで認めたというとても意義のある条例です。しかし、コメント欄でも指摘されていますが罰則を設けるなどの実行力が伴わないと無に帰すでしょう。何のデメリットもなければ彼らは何度警察官に注意されても繰り返します。警察をなめているし付近住民の怒りをなめているし法律をなめています。実際にお金を払いなさい、牢屋に入りなさいとなったときにやっと自分のやったことが間違いであったと気づくのです。

 この条例が果たして効果のあるものになるのか今後も注目してみたいと思います。


いいなと思ったら応援しよう!