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絵画販売におけるマーケティング

絵を販売するうえで客さんがどんな絵を求めているかを分析するという、いわゆるマーケティングを実践するのは多くの芸術家は毛嫌いすることでしょう。確かに芸術にそのようなものは不要であるべきだとは思いますが、それはあくまで売れっ子や才能のある人の理想論なのです。

どうしても絵が売れないという場合は一度市場傾向を分析してみるのも損ではありません。私はオンライン出品に力を入れているので、あくまでその分野の中でだけの市場傾向ですが、参考までに述べておきたいと思います。

大雑把に言うと、力強い色やタッチの絵は売れやすく、繊細で淡い色彩なタッチの絵は売れにくいです。上手い下手はあまり関係ありません。その理由についての私なりの考察ですが、画面越しで絵を購入する場合は実際に絵を見るよりも情報が制限されているので、より見た目がわかりやすい絵が売れやすいのです。

最も効果的なのは、メディウムで凹凸のある盛り上がった絵肌(マチエール)にすることです。私はこれを実践することによって売り上げが格段に伸びました。画材はアクリル画や油絵などが向いています。ただし正面から撮影した写真を掲載するだけではあまり意味がありません。様々な角度や部分拡大などで絵肌を強調する画像をきちんと掲載してわかりやすく伝える必要があります。

反対に、水彩画や岩絵の具など繊細で凹凸が無く、淡い色彩の作品は残念ながら売れにくい傾向にあります。ここで勘違いしてはいけないには”人気がない”という意味ではありません。これらの作品だっていいねやブックマークが沢山付くことはあります。しかしなぜか購入に結び付きにくいのです。

画面越しに気に入った作品にいいねを押すことは簡単ですが、それを実際に購入するとなるとエネルギーが必要になります。購入されやすい絵は、より力強いエネルギーを表現した絵であり、凹凸のある絵肌こそがそれを最も効果的に表現できるということなのだと思います。反対に繊細な作品ほど絵画に対する深い理解が必要になり、顧客の分母自体がどうしても制限されるというのも購入されにくい原因なのだと思います。

あくまでオンライン出品に力を入れる場合に限りますが、水彩画など繊細なタッチの作家さんは別の収益化の方法を模索するか、作風を変えるかを検討してみる必要があると思います。

参考までに、私の作品の中からこういう絵こそが売れやすいよというものの一例を紹介いたします。斜めの角度や部分拡大の写真を載せることが重要です。以下の作品は、出品からわずか2日で売れました。

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タイトル「炎」

今回はざっくりと簡単にですがオンライン出品におけるマーケティングについての内容でした。好評であればより詳細なことも書いていきたいと思います。ご参考までに。

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