短編集【タイトル:コーヒーとカフェと雨と】
コーヒーを飲みながら外を見る。
外は雨がまだ降り続いている。
窓には雨粒たちが勢いよく打ち付けられていた。
コーヒーの匂いと、雨の音と、カフェの喧騒が
私を包んでいた。
いつの間にか私は寝ていた。
その時夢を見ていた。
私のことを認めていない人達が出てきて、
私を囲み、私を責めていた。
私はその人たちを認めさせようと
ピアノを弾き認めさせた。
私のことを悪くいう人がいなくなった同時に
私は孤独になった。
誰も私に話しかけてこないし、
話しかけても空気のような感じに無視をされた。
才能を持っていても、努力してもこの世界では報われない。
それが真実だった。
どうすれば楽になるんだろう。
死にたいと思ったこともあった。
でも私を救ったのは音楽だった。
どんなに汚されても、
どんなに無視をしていても
どんなに世界が醜くても
私は音楽を嫌いにはならなかった。
音楽を手放さなかった。
結局、私を救ったのは音楽だった・・・。
私は目を覚ました。
どれくらい寝ていただろう・・・。
なんか昔の夢を見ていた気がした。
「私は早く詩を書かないと」と締め切りのことを思い出した。
曲はできている。
私は筆を走らせた。
コーヒーの匂いが漂うこの場所で・・・。
いつかみんなを見返すために。
私は努力を続けている。