エースコンバット3を逐一語る#10
はい、こんばんわ。DRW、ダロウと申します。今回もミッション5を見ていきます。
今回はステージの方を見ていきましょうか。なんといっても、このステージはどこまでも灰色の厚い雲に覆われた空のイメージです。その空にはよく見ると降りしきる雨が描かれています。デーンデーンデーンという音が繰り返し鳴るBGMも印象的で、そんな中ひたすら迫ってくるゼネラル機を撃ち落としてゆく、そんな重苦しい雰囲気が印象的です。
この重苦しさは、ゼネラルとニューコムの戦いの火種が燃え上がり、それが停戦という形で一応静まるものの、お互いに停戦の穴をついて戦火を交える両社と、その間に挟まるUPEOという、状況の混迷具合をビジュアルとBGMとで感覚的に表現したステージであるように思います。
このステージは一定時間内にターゲットを撃ち落とすとの戦略爆撃機B-1C ランサーが2機出てくるんですが、条件がちょっとわかりにくくて長いこと見逃してましたね。それはともかく、飛ばすのにコストの掛かる戦略爆撃機をわざわざ用意しているこの作戦は重要な作戦なのではないか、と妄想してみます。
ゼネラルの部隊編成
まずゼネラルの編成から。ゼネラルの部隊の中には攻撃はできませんが、ディジョンとキースが参加しています。ゼネラルには優秀なパイロットはが大勢いるでしょうが、言わずと知れたトップエースとその相棒の二人が編成されていることから、かなりの重要度の作戦である事がうかがえます。
他の編成を見ると、前述のように第一次攻撃が失敗した場合に備えて大型の戦略爆撃機をバックアップに用意しています。こういった大型機は運用にも莫大のコストがかかるでしょうし、さらに撃墜された場合の損失も莫大でしょうから、そのリスクを負ってでも出撃させているわけで、そうまでしてでも成功させる必要がある作戦という事になるでしょう。
ニューコムの配備
一方のニューコム側の状況も見てみます。このステージでゼネラルの攻撃目標になっている基地に配備されている機体はR-201が8機で、すべて地上攻撃用の機体です。R-201 アステロゾアは双胴型の機体で強力な対地攻撃装備を持つ機体ですから、ニューコムはゼネラルの拠点への攻撃準備をしていたのかもしれません。
ゲーム中ではキャノン砲と対地ミサイルが使えるだけでパッとしない機種ですが、OPムービーでは爆装して派手に爆撃しています
それを察知したゼネラルが阻止のために先制攻撃したと考えれば、リスクをとった理由も理解できそうです。
ニューコムの基地
このステージの部隊となる基地はワイアポロ山脈のNEU航空基地です。大陸中央に位置し、フェイスパーク地方にほど近い、重要な位置にあります。
ニューコムの航空基地としては他に大陸西側の沿岸のケイプ・レイニー空港とデニス空港があります。
が、どちらもポートエドワーズやエキスポシティ、フェイスパーク地方といった紛争の中心となっている地域からは遠く離れたところにあります。
一方ワイアポロ山脈のNEU航空基地は、紛争地域からほど近い位置に置かれており、ニューコムにとってはゼネラルとの戦争の前線基地と言えます。距離的に近いここに基地を置いているのは、フェイスパーク方面での作戦を迅速に行うために必須の重要な位置だからでしょう。
また、この基地はワイアポロ山脈の地形を利用した防空設備を持っていることはミッション2で見た通りで、地形を利用して要塞化された、強力な基地であることがわかります。
作戦の意味
これらを考えると、ゼネラルにとってはメガフロートと並ぶ、重要目標の一つと言えるでしょう。この後の展開を考えて先制して叩く意義は十分あるでしょうし、まして大規模な攻撃を画策しているとしたらなおさらリスクをとってでも攻撃なくてはいけないという判断があったのではないかと考えます。
UPEOの立場
このミッションではUPEOはニューコム側についているわけですが、これは単にこの戦闘では協定違反した側がゼネラルだったというだけで、エリックが言うように「ニューコムにもいい顔したい」というだけではありません。ニューコムの政治工作の結果、停戦を仲介させるという形で中立的な立ち位置になったわけです。一見すると手のひら返しのように見える行動も、そのような裏があるわけです。UPEOとしては停戦協定に照らして違反した側を叩いているのであって、表向きは正しいことで何も恣意的にニューコムに肩入れしているわけではありません。あくまで表向きは、ですが。
一方ニューコムとしては今までのゼネラルの言いなりに比べれば十分満足な状況です。表向きはUPEOを立てながら味方に引き込んでいるわけですからなかなかやり手と言えるでしょう。
とはいえ、UPEOとしては自らがまとめた停戦協定に従ってその通りに動くしかなく、自らが決めたことに縛られて自由に動けない、そんな苦しい立場であることが、エリックのようなパイロットからすると不満のもとになっていると思われます。
このあたりの微妙な立場の違いが登場人物の行動にどうかかわるのか、というのがストーリを読むうえで重要なんじゃないか?という気がします。
今回はこの辺でさようなら。バイバイ(@^^)/~~~
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?