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【試写】新プロジェクトX「約束の春 ~三陸鉄道 復旧への苦闘~」

過去2回の「新プロジェクトX」は番組の質が単純に低く、見ていて苦痛でした。取材の掘り下げは浅いし、映像はほとんど嘘みたいなコメントバック用のカットばかり。スタジオトークは予定調和で、よくオンエアしたなと正直思いました。

制作者の顔も見えてしまう中、正直、「震災ネタに関してまで粗探して苦言を呈さなければならないか」と気乗りしない状態でNHKプラスを開きました。

意外にも、そのネガティブな予想は大きく裏切られました。色々違和感が無かったわけではないのですが、いかにもNHKらしい古典的なドキュメンタリーの作りで、映像的にも「そうそう!」と私の如き(元)職員PDのツボをくすぐるものでした。

最後のエンドクレジットまで見てカラクリを何となく察することができましたが、番組としてお手本のような作りだったのは事実です。以下、詳しく見ていきましょう。

番組総評

新プロジェクトX「約束の春 〜三陸鉄道 復旧への苦闘〜」

正確性:★★★☆☆
速報性:★★☆☆☆
公平性:★★★☆☆
演出的工夫:★★★★☆
NHKらしさ:★★★★★

合計:17/25点
オススメ度:★★★☆☆

【番組概要】

2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた三陸鉄道の復旧プロジェクトを追ったドキュメンタリー。津波で線路のほとんどが流された状況下、元県職員で定年前の最後のお勤めとしてやってきた社長は「今動かさなくて何が地域の鉄道だ」と社員を鼓舞し、震災から5日後に一部区間で運行を再開。住民の思いに後押しされ、3年後の全線復旧を目指すことを決意する。

復旧工事では、全国から駆けつけた建設会社の社員たちが奮闘。地盤改良や橋梁建設など困難な工事に立ち向かう中、地元の女性たちが食事の支援に加わるなど、住民との絆も深まっていく。資金面でも苦しい中、社員らはレールを磨いて販売するなど必死の努力を重ねた。震災から3年後の2014年3月、ついに三陸鉄道は全線で運行を再開。そして、今なお地域の重要インフラとして住民たちを支えている。

試写した上での感想

今回、率直に映像が良いと思った。現在の映像と過去の資料映像の混在は相変わらず違和感があったが、そのような無理のある繋ぎはごくわずかだった。

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