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【警告】祝日に津波の緊急報道が出ない!深刻すぎるNHK報道局の崩壊
本日2023年10月9日は、NHKにとって悪い意味で記念碑的な日になりそうなので、週末を待たずに警告の意味を込めて記事を書くことにしました。
というのも、日本全国の太平洋側に広範囲に津波が押し寄せ、避難指示や一部では被害も報告されていたにも関わらず、緊急報道がほとんど全く機能していなかったのです。私の在職中でも見たことが無いケースです。
GTVで緊急報道が出ない!ラグビーの録画を流し続けた愚行
NHKの放送については、次のように時系列でまとめて下さった方がいらっしゃったので、Postを引用致します。
津波注意報発表から解除まで pic.twitter.com/GPL00gqD3i
— コレデナイト鉱石/放送 (@KredNI) October 9, 2023
まず、気象庁の津波注意報が発表されてから特設ニュースまで1分36秒を要しています。ここまでは、協会の地震計で捉えられない地震や海底火山の噴火が原因ならギリギリあり得るか…と擁護したいところですが、7時の「おはよう日本」を前に要員はスタンバイしていたはずなので非常に遅いです。
そして、さらに呆れたのはその後の対応です。民放各局で津波情報を出している中、NHKでは「ラグビーW杯」の録画を放送し続けていました。
8時40分ごろから気象庁が会見を始めても総合テレビではその情報を伝えませんでした。一応、ラジオとWebで中継していたらしいですが、NHKは公共放送ですので、このような災害情報はテレビ放送で伝えるべきです。
結局、ラグビーは前半が終わるまで強行。スタジオのトークパートで緊急ニュースに誘導する形となりましたが、それもわずか2分で終了し、再び終わった試合の録画を流し続けました。信じられません。
緊急報道が出なかった理由① ラグビー録画放送の無駄なエンタメ化
なぜ、このような愚行が罷り通ったのか?ひとつには、スポーツの企てが関係していると思います。
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— NHKスポーツ (@nhk_sports) October 9, 2023
もう突っ込むしかない
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ラグビーワールドカップ2023🏉
日本vs.アルゼンチン戦をNHKプラスで新感覚解説中!https://t.co/LLRhRdf6v2#超ラグトーク は副音声で#五郎丸歩#岡田准一 #ケンドーコバヤシ#廣瀬俊朗#RWC2023 #JPNvARG pic.twitter.com/EBfiPBNInh
「もう突っ込むしかない」が、もはや破れかぶれのNHK報道局のスタンスを表しているかのようですが、この「超ラグトーク」なる録画放送をエンタメ化する取り組みに、NHK報道局は異様な熱意を注いでいました。
実際、NHKスポーツのPostをみると、この超ラグトークが連投されています。
NHKのスポーツ番組は報道局の中の一部門ですので、緊急報道でぶった斬る判断ができなかったのではないでしょうかね?しかし、生放送ならまだしも、結果もわかっている録画の放送を緊急報道より優先するなど、絶対にあってはならないことです。
緊急報道が出なかった理由② 行き過ぎた働き方改革
もうひとつは、間違いなく行き過ぎた働き方改革です。現在、記者セクションを中心に、月間の労働時間が290時間を超えた職員がいると査定が大幅マイナスにされるような体制となっているそうです。そのため、特に土日祝に職員の一般職を稼働させることにはナーバスになっています。
また、都政キャップだった管理職の記者の過労死もあり、管理職も「休む」ことに対して仕事よりも熱心になっています。
こうなると、土日祝は再放送で埋めて放送なんかしないのが当たり前となってしまうのです。実際、10月9日の放送もほとんど再放送でした。
しかし、災害は土日祝や深夜早朝を避けてはくれません。いつ何時であっても、災害とあったら緊急報道に献身するからこそ、NHK職員は特権的待遇と世間一般に比して高い給与が保証されているのです。
その公共放送の存在意義を捨てて、休みを取るんだったらもう公共放送の看板を下すべきです。
それに、ウェザーニュースやYahoo!では速報が出ているのに、NHKで速報が出ないのはどういうことでしょうか?使える要員数ではNHKの方がはるかに多いはずなのに、期待される成果を出さないなど許されません。
緊急報道が出なかった理由③ 森元総理への配慮か?
最後は、まぁ微妙なところですが森喜朗元総理への配慮ですね。ラグビーの振興に対して彼もまた異様な熱意を持っていますから、録画であってもW杯の放送を望んだものと推察されます。
ここは陰謀論に近い部分もありますが、このようなことを疑われるような放送をしてしまう時点でNHKの手落ちと言えるでしょう。
追記:理由④ 高額な放映権料と編成措置の手間も?
ラグビーW杯といえば放映権料が高額なことで知られています。
実際にNHKがいくら負担したのかはわかりませんが、数十億円単位の高額だったのではないでしょうか?
再放送も当然ながら放映権料の支払い対象になるかと思います(すみません、私はスポーツの権利料にそこまで詳しくないので)。
そうなると、もし被害がほとんど無い津波で再放送を潰してしまったら、放映権料が水の泡と化してしまいます。すると、受信料をドブに捨てたという批判を受けることになります。
ゆえに、編成措置とよばれる、別の枠での放送を組むことになります。祝日である10月9日が潰れたとなると、編成措置が難しいのです。もともと、完プロ番組(完パケ)の再放送で土日を組んでいますから、翌週に移すとなると、それらの番組もドミノ倒し的に別日程に組み直さなければいけません。
色々考えあぐねた末に、非難はあっても録画再放送を強行したのではないでしょうかね?
しかし、NHKが受信料を頂く唯一の根拠が、緊急報道でもあります。災害放送をさしおいて、スポーツという娯楽に走るなど許されるものではないでしょう。あんな邪魔なテロップが入っていたらスポーツも楽しめませんしね。
いくら啓発しても、本番で機能しなかったら全て無駄
NHKでは、防災を口実にWeb業務を際限なく拡大させてきました。
それどころか、仕事をなくした営業職員に防災の啓発を業務として担当させるような、受信料を財源とするのに相応しくない取り組みも全国で実施しています。
さらに、命を守る呼びかけ、とやらもフィラー代わりにしょっちゅう放送しています。
しかし、こんなことをどれだけやっても、いざ災害のときに放送が出なかったら何の意味もありません。Web一般にも民放にも遅れを取り、報じないばかりか終わったスポーツの録画を流し続けるなど、私には絶対に許せません。私の放送を、降ってもいない雨で潰したこともあるくせに。
このような判断をした人物と、緊急時に放送を出せる体制作りをサボった人物は全て処分の上、降格にすべきではないでしょうか?
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![暗部ちゃん/NHK評論家・コラムニスト](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/105668001/profile_c498aa3d8fde2856bbce1ceb47558e3f.png?width=600&crop=1:1,smart)