【過去最悪】NHKラジオが“ジャック”された!国際放送局が乗っ取られた「衝撃の理由」(写真あり)
※予測変換の間違いで国営放送になっている箇所が複数あったので修正しました。
※問題の委託先はNHKグローバルメディアサービスです。日本国際放送は、今回は関係無いとのことです。
※本記事は、事案の発生直後の情報に基づくものです。以後の情報は毎週の「ニュース」で更新しています(記事末尾にリンク有)。
私が懇意にしている週刊誌系媒体風味のタイトルですが、煽りではありません。今回は放送の自主自立に関わる、超特大の不祥事です。
経緯を詳しく報じていたFNNプライムオンラインによれば、事態の概要はこうです。
NHKのニュースでは分かりづらいですが、国際放送とラジオ第2の両方の放送がジャックされたのです。
そもそも国際放送とは?
実は2つあります。1つはNHKワールドプレミアム。
在外邦人向けの日本語放送です。ほぼ総合テレビに準ずる編成で、ニュース・報道番組をそのまま流しています。
飛行機の中や、海外のホテルで見たことがある方もいるのでは?主には、海外駐在されている方やその家族向けの放送という位置付けです。
今回問題になったのは、プレミアムではない方の「国際放送」です。
平たく言えば、外国人・外国語話者に向けた発信で、日本に対する理解促進を目的としています。
放送法第81条の5によれば次の通り。
「正しい認識」の定義は難しいものがありますが、国際放送には税金も投じられている以上、日本政府の公式見解をベースに、国際的なコンセンサスを尊重しながら放送しなければならないのです。
籾井時代の悪夢を忘れたか?
なんで退職した私がスラスラとこんな事を書くかというと、籾井会長時代の重大失言を覚えているからです。
「政府が『右』と言っているものを我々が『左』と言うわけにはいかない」という件の発言は、国際放送に関して述べたものでした。
国際放送の位置付けと財源を鑑みれば、籾井の発言はそこまで異常でもないのです。もちろん、原理原則に立ち返れば、通常の放送と同様に、時の政府が何と言おうと、正しさを追求する必要があります。しかし、政府見解と全く異なる事を、海外からは国営放送と見做されているNHKが発信するのは問題だと私は思います。
籾井の件については見解も色々あるでしょうが、あの時代を経験している職員ならば、国際放送が如何なるものかは理解しているはずなのです。
放送ジャックはなぜ起きた?
では、なぜいわくつきの“国営放送”で、よりによって籾井時代に大問題となった、尖閣などの領土問題で放送ジャックが起きたのか?
端的に言えば、恐らく職員がまともに放送監視をしていないのです。
言うのは気が引けますが、国際放送局はNHKの中では圧倒的に「ヤバい部署」です。放送センターの6Fと7Fにありますが、普通の職員が立ち入る事はありません。
外国語の心得があるけれど、様々な事情があって番組・報道の現場では働けない職員が多く所属する部局だからです。国際とつくから微妙にエリート感を醸していますが、報道の「国際部」や「政経国際番組部」とは別物です。
国際放送局の職員の中には、焦点が合わない目でぼーっと歩いている人や、仕事を投げ出して職場を立ち去る人などが普通にいます。私が初めて出会った国際系のディレクターも危ない人で、編集をサボってフィットネスに出掛けて、編集マンに試写させる事もあったとか。
最近では、シニア・再雇用の職員も多いようです。
結果、(恐らく)子会社に外国語放送は丸投げ。英語以外の言語は、職員による放送監視は機能していなかったと考えられます。
※8/23追記 委託先はNHKグローバルメディア(Gメ)とのことです。
ゆえに、何をやっても大丈夫という認識が放送スタッフの中に形成されていても当然なのです。
大体、報道によれば、今回の中国籍のスタッフの方が自分で翻訳して自分で読んでいたようです。そこに訳の妥当性を確認する日本国籍の職員が介在しない事が当たり前となっていたのなら、起きるべくして起きた事です。
NHKが言うようにNHK自身が気付いたとしたら、それは奇跡ですよ。あの体制を知っていたら、気づくわけが無いと思います。
ただし、職員の内通者がいて、周到に監視を潜り抜けるタイミングを指示していた可能性もゼロではありません。詳しい調査が必要です。
過去の総点検も必要
今回問題になったラジオ国際放送は17ヶ国語で放送されています。
中国語はもとより、アラビア語やビルマ語、スワヒリ語などの言語の放送をNHKがこれまで適切にチェックしてきたとは、私には思えません。
今回の不祥事は、放送法に明確に違反するのみならず、放送の自主自律にも関わる重大なものです。こんな“放送テロ”を、幾らベテランでも一スタッフがポッといきなり実行するでしょうか?
NHKのその他の不祥事と同様、「バレなければ良い」の精神で連綿と受け継がれてきた可能性は十分あります。過去に遡って、総点検を行う必要があるでしょう。
総点検を行って詳らかにしない限り、国際放送局で働いている外国人スタッフの皆さんへの疑いの視線はずっと向けられます。スタッフを守る為にも総点検は必須です。
国際放送局長は責任を取れ
国際放送局のリスク担当のトップは、報道番組にルーツを持つ局長です。
私の認識では「相当危ない人」です。国際に異動する前には、人事制度に関連して支離滅裂なリモート説明会を実施していたと聞きます。
また、「NHKで最後に残るのは我々報番だ」と制作局に喧嘩を売るような思想の持ち主という噂もあります。
なぜ国際に異動してきたのかは謎ですが、ご自身の職責をしっかり果たして頂きたいものです。
NHKは「参照点」どころかフェイク情報発信装置
NHKはここ数年、ラスプーチンの異名を持つ人物が旗振り役となって「情報空間の参照点」を自称しています。
基本的な情報として参照されるべきものって事のようですが、こんな電波テロを起こしているようでは、むしろ「参照すべきでない」情報でしょう。
明確に国益を損ねるばかりか、国際秩序に対してケンカを売るような情報をオフィシャルな顔つきで発信しているとしたら、存在してはいけない放送局です。
「不適切発言」と矮小化すべきではない
今回の件は、内部に「浸透」していた外国人スタッフが、放送をジャックして政治的なメッセージを発信した「事件」です。
言い間違えのような「事故」ではないのです。
事態を深刻に受け止め、まずは徹底的な内部調査を実施し、速やかに社会に対して明らかにすべきです。
でも、調査費用は受信料でも税金でもなく「リスク担当」のポケットマネーを集めて賄って貰いたいですね。私達は、受信料を不祥事の内部調査費用に使って良いなんて認めた覚えは無いですから。
8/22夜追記 発言内容が公表される
NHKの執行部が自民党に呼び出されました。
朝日新聞は次のように報じています。
どうでしょうか?私の読み通り、放送ジャック・電波テロというべきものでしょう。
NHKが愚かなのは、ニュースウオッチ9で事態を矮小化するような「隠蔽工作」も働いた点です
何が放送を通じて目的を… なのでしょうか?全てを最初の報道で詳らかにしていれば、隠蔽工作の咎は背負わなくて済んだはずです。それなら、「20秒もボーっとしてないで、統括が即フェーダーを下げろよ」って話ですが…
稲葉会長は国際配信がどうのと最近語ってましたが、その最中、特大不祥事に特大不祥事を重ねた事案を引き起こしました。
国際放送なんぞ10人も聴いていないでしょうが、NHKのガバナンス不全を白日の元に晒す事になりました。
このままでは職員・スタッフ全員の身辺と思想の調査にも進みかねません。さらに、その先には国営化もありうるでしょう。
こんな状況でNHKが存立し続けられるとは思えませんし、まともに働いている先輩・後輩が気の毒でなりません。
事態の推移については以下の記事をご参照ください。