見出し画像

【小説こぼれ噺】二次創作小説

 実はというか、私は小説を書くのが下手だと思っている。

 文章はそこそこ書けているだろうし、面白いと思ってくれる人もいる(面白くない!と思う人もいる)。

 しかし、終わらせられないのだ。
 物語は終わらなければ、小説にはならない。

 十五年ほど前。それならば、二次創作小説は、どうだろうか?と書き始めた。自分の好きな物なら書けるのではないか?と考えたからだ。

 実際、筆はかなり進み、一話二二〇〇〜二五〇〇文字以内という決まりを作り、五話で一節、四節で一章とした。

 その勢いで執筆できたのは六章までだった。

 ピタリと止まる筆。原因は分かっている。その章のメインとなったキャラクターが動かないのだ。

 トミノ式の群像劇がやりたかった私は、各章に話の主軸になるキャラクターの名前を付けた。

 しかし、動かない。
 私の二次創作小説はそこで止まったままだ。プロットを考えず、勢いで書くのでは完走出来ないことを知った。

 今作『数寄の長者』はプロット作りから始めた。

 先ず四部作とすること。

 第一部は誕生から成人まで。
 タイトルは『竹馬之友』

 第二部は天下人三好長慶との関係を。
 タイトルは『莫逆之友』

 第三部は天下人織田信長との関係を。
 タイトルは『布衣之友』

 第四部は天下人羽柴秀吉との関係と利休切腹、そして道安が赦されて堺に戻る所まで。
 タイトルは『刎頸之友』

 もちろん、それぞれの中にプロットとなる戦や事件などを羅列しているが、一番苦労しそうなのが、『竹馬之友』編であろう。

 事件や戦いが少ないのだ。
 そして、何よりも「この時代の詳しい背景を知る人が少ないために、説明文が長くなりがち」なのだ。

 そして、早速、筆が止まった。

 解決方法は簡単だった。

 盛り込もうと思っていた内容を一度白紙に戻し、どうしても書かなければいけない内容だけに絞った結果、三好之秀翁と与兵衛が絡んでくれて、十河存景というキーパーソンをクローズアップしてくれた。

 そこではたと気づいた。
 二次創作小説でもこれをすれば良かったんだと。

 今は、「数寄の長者」に全力で執筆の時間を振り向けるが、いずれ、二次創作小説の方も書き上げたいと思っている。

 ちなみにタイトルは『機動戦士ガンダム0087/巨神達の咆哮ティターンズ・ロア』といい、pixivで連載している(いずれ再開する予定)。

 数寄の長者も、ティタロア(作者的略語)もそれほど多くの人に読んでもらえるものではないと思うのだが、書きたい物は書きたいので、きちんと完結して、本に纏めたいものである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?