【対談】国際基督教大学で出前講師!(1)
「ICUの講演会で話してきます!」と吉野から報告を受けたのは、講演日(10月9日)の1週間前のこと。電話口の口調から、ものすごい熱気が感じられました。
そもそも、シンガポール、日本、イギリスで教育を受けている吉野。大学や教育に対する独特の考え方があるに違いありません! ICU講演会までの経緯と、教育についての思いを聞きました。
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中崎 ICUで講演って、めちゃくちゃすごいじゃないですかっ! どなたかお知り合いがおられたんですか?
吉野 実はそういうわけではないんです。経緯としては今年2月のNHKの番組を岩切学長が見てくれて、なんと手紙をくれて、大丸東京店にまで行ってくれたんですよね。
中崎 学長さんが直々に?
吉野 そうなんですよ。普通だったら「こんな人がいるんだ」で終わりだったり、秘書さんとかに任せっきりだったりするんだけど、岩切学長が自らが来てくれたんです。しかも学長プロデュースの講演会なんですよ。
“ラブレター”をいただいたというICUの岩切学長に紹介いただいて、嬉しそうな表情です!
中崎 すごいです。その講演会の栄えある第一回目の講師なんですよね、吉野さん。なのにプレッシャーもなく嬉しそうにしておられるって……。やっぱり、ただ者じゃないです。ところで、吉野さんは教育という面では、シンガポール、日本、そしてイギリスで受けておられるわけですが、海外と日本の大学の教育を比べてみてどう思われますか?
吉野 一般化はできないとは思っているし、大学自体がどうこうというわけではないんだけど、僕にとって衝撃だったのは、海外の学生って、授業中に分からないところがあったら、先生の話を遮って質問するんですよね。日本だったら、終業のチャイムが鳴ってから質問に行くじゃないですか。それが全くなくて、ストレートに意見も言うし、遠慮がいい意味でないんですよね。
中崎 教育というよりも、文化というところでしょうか。それを若い頃、教育の中で経験できるって大事ですよね。
吉野 そうなんですよ! もう一つ気付いたのが日本や韓国以外の国の人は、よくハッタリをかますよね。「できますか?」と聞かれた時に、たとえ60%しか自信がなくても、できますって言う。日本人だったら90~100%の自信がないと言わない。
中崎 分かります! 私も基本、アメリカの大学出身なので、後先考えずに「できます、やります」と言っちゃう。ちなみに私が就職活動した時代(25年前)のせいなのか分からないですが、日本の大学を経由せずに高校卒業してから、アメリカの4年制の大学行きましたって言うと、結構ハンデだったんですね。それがDari Kは、海外経験大歓迎って公言しているし、実際に社員皆のバックグラウンドが本当に様々でびっくりします。
吉野 例えば、さっきのハッタリをかますっていうのは、その国の文化背景から来た行動様式だと思うんですよね。日本人とよく似ているなと思うのは、韓国だけど、中国、インドの人もどちらかというと欧米人並みに積極的だし、そういうものを持っているって最近感じます。
日本人は全世界の70分の1の人口しかないと考えた時に、Dari Kを海外にも広めたいと思っているのに、他の69億人の知らなければ通用しないでしょう? だからこそ、留学経験者はもちろんのこと、ベラやダニエラのような外国人の採用を決意したんです。もちろん、彼女たちが優秀であるのは言うまでもありませんが、日本人社員にも海外の人と一緒に働くことで、刺激を得て欲しいと考えています。
(*ちなみにフランス人のダニエラは、コロナの影響で4月入社予定が入国できていません。インドネシア人のベラは母国でテレワーク勤務をしています)
(後編に続く)