責任者不在につき
あなたに叩き込まれたベジファーストは
今でもきっちり徹底していますよ
友達には呆れられるくらいに
でも、他人の目なんかどうだっていいのです
私を見つめるあなたの目がどこにもなくなっても
私はあなたに好かれることばかりに心血を注いでしまう
あなたの気に入りそうな服
あなた好みのメイク
あなたがそそられるであろう仕草
全部が全部、幽霊相手にバットを構えるかの如く
不毛で無駄な時間を生きています
あなた色に染まったまま
時は止まってしまった
私はもうあなた色でしか生きられないのです
そういう風に私を染めたのはあなた自身に他ならない
責任を取ってください
責任者不在につき、私は誰のことも
喜ばせることも、悲しませることも、できないでいるのですよ
あなたは私を、こんな有様へと染め上げたかったのですか
そしてそのまま私を放置して去り
世界のどこかで私が苦しむ様を想像して楽しんでいるのですか
なんて悪趣味
そしてそんな悪魔のようなあなたが
恋しくて愛おしくてたまらない
ねぇ、敗北ならとっくのとうに認めているじゃないですか
私は、あなたしか愛せない
私は、あなた色でしか生きられない
早く責任を取りに来てください
私がいつまでも待ち続けることを
誰よりも深く、卑しく理解しているのは
あなたなのですから