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大阪弁の憧れて


大阪に10年住んでいた

大阪の気取らない所が、とても居心地が良くて
“大阪の女やさかい”…と迄はいかなくても
大阪人の端っこの椅子には座ってたつもりでいた

なのに、タクシーに乗ると
「お客さん、大阪とちゃいますやろ」と言われてしまう
「はぁ〜、分かりますか?」
「せやなぁ、イントネーションがちゃいますなぁ」
「はぁ〜・・・そうですか。出身は北海道なんです」

そんな会話を2〜3回はしたと思う

20代の頃、関西弁に何故か、すごく魅力を感じていて
別次元の人みたいな、テレビの中のスターみたいな
位置づけだった

何でだろう。不思議だなぁ。

前世は大阪人だったんだろうか?
それとも、大阪に結ばれない恋人でもおったんかしら?


関西弁は軽薄そうで嫌いや!という友人がいたが
そんな人がこの世に居るのかとビックリする程
私の中では、日本最強の言語だった。

だから一生懸命、寄せて喋っていたつもりだったのに
悲しいすぎる〜。


NHKの朝の連ドラを見ていると
ウソくさい北海道弁にガッカリする事が
よくあったが、生粋の大阪人もやっぱり
ウソくさい関西弁には一言、言いたくなるんだろう

何年いても無理なモノは仕方ない
諦める事にしたのだが

時々文章には出てしまう
イントネーションが分からずに済むから…
そして、人の警戒心を解く力が有ると
思うから

北海道弁にもっと誇りを持つべきだったか
懐かしさも愛着もあるのに
関西弁の人になりたい方が強かった


隣に住んでいて、今は親友のAさんは
大阪に居てもずっと博多弁を崩さなかった

あの強さは何だ?
郷土愛なのか、誇りなのか?
私にはない、あの南国特有の強さ

そして同じ九州の人に会おうものなら
「あんたも九州ねぇ」と言って
直ぐ、親しくなって打ち解けてしまう
それ、すごい事ですよ。
なんですか、その強さ、頑固さは

自分の生まれ育った郷土を愛せるのが
何より一番なのだが
なにせ私は流れ者気質なのか
郷土愛と言うものを持ち合わせて
いない様なのだ

それに北海道って、開拓民の寄せ集めですよ
郷土愛は、置いて来た故郷にあるのでは…?
と思ってしまう

九州とは歴史の深さが違う

郷土を愛する北海道の人達、御免なさい
あくまでも、私の見解です。

それでも
カーリング女子の「そだねぇ」が流行った時
私の顔が浮かんだと何人もに言われた。
自分の意識の外で
「そだねぇ」を連発していたらしい

身についてしまったイントネーションや方言は
意識レベルを超えて
私自身になっていた様だ

ごちゃ混ぜになった私の言葉だけど 
日本人である事には変わりない

深くて広ーい日本語を話す人
それが私なんだろう❣️


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ダラリ・ラリ@キルト作家
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