恵方巻のレギュレーションは鬼のごとく厳しい
今年の節分は2月3日。
節分といえば、恵方巻。その年の恵方を向いて巻き寿司を食べると縁起がよいとされる。元々は関西の身内ノリだったが、最近では全国的にその名が轟いてきているらしい。ちなみに、2022年の恵方は北北西。
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恵方巻のオフィシャルルール
・食べ終わるまで恵方を向いたまま無言を貫く
・包丁でカットしてはいけない(縁を断ち切らない)
・途中で止めてはいけない(運を逃してしまう)
我が家のローカルルール
・テレビを消す
・オカンが卵のお吸い物を作ってくれる
・フフッて笑てもうたらオトンがガチめにキレてくる
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恵方巻のレギュレーションは鬼のごとく厳しい。「豆まいて追いコンしたのに全然まだおるやん」てなる。
しかし、最近この行事にイノベーションが起こり始めている。
恵方に向かい、巻き寿司ではなく、好きな日本酒を愛用の盃で嗜む『恵方呑み』が認知されつつあるらしい。
巻き寿司を途中で止めずに食べ続けるのは正直ツラい。運が逃げるどうこうより、とにかく醤油をつけたい。ていうか、卵のお吸い物に箸をつける頃には巻き寿司を食べ終わっている。
卵のお吸い物を単体で飲み干すミッションは、巻き寿司一気喰らいと同等にツラい。節分の日は「いつも美味しい料理をありがとう!」と感謝の気持ちを込めつつ、断続的にオカンを睨んでいた。
だが、恵方呑みならどうだ?腰を据えてじっくりと念じられるではないか。伝統行事に臆することなく向き合い、基本は踏襲しながらも自分なりのアレンジを見事に加えた恵方呑み。アイデアの発案者には、拍手・称賛・ごろごろにゃんすけのスタンプを贈りたい。コソコソさんの可愛さがイカつい。
なるほど、恵方に向かって雑念さえ湧かなければよいわけだ。こちらの行為、つまり”巻き寿司を喰らう”の部分は、ある程度フレキシブルなものと捉えてもバチはあたらないのではないか?
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・恵方風呂
心も身体もリラックスすれば、雑念どころではなかろう。ただし、浴槽の長辺の延長線上に恵方があれば助かるが、短辺の場合は膝を折り曲げてジッとしなければならない。しかもオカンが湯を出汁と勘違いし、卵を溶いてくるリスクがある。却下。
・恵方こぎ
立ちこぎで、ひたすら北北西をめざす。縁起&下半身のワークアウトにもなる。だが、もしも北北西以外から先輩や上司が出現した場合、”恵方を向いたまま無言を貫く”というオフィシャルルール上、挨拶どころか目もくれずフル無視せざるを得なくなる。却下。
・恵方ノリ
飲み食いせず、風呂に浸からず、チャリにも乗らず、ただただ恵方を向いて『恵方〇〇』のベストを考えるノリに浸る。今回2〜3時間考えたが、『恵方風呂』『恵方こぎ』という慚愧に堪えないオモンな回答しか出なかった。”えほうまき”の語呂と似ているという理由で『二号炊き(にごうだき)』とかも浮かんだが、自分で自分に足をかけてこかして鼻の骨を折りたい。
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恵方ノリなら、回答という結果で勝負せずに済む。「至極の〇〇とは?」と答えのない問いを毎年考えるという、武士道的なあくなき探究心に身を隠して生涯逃げ回れる。
いや、三人寄れば文殊の知恵だ。家族・友達とブレストすれば、いつか本当に『恵方〇〇』のベストアンサーが出るかもしれない。ぜひ、みんなで考えてみてほしい。
ここで、僕から1つアドバイスをおくる。
優れたアイデアを効率よく生み出すためには、脳のエネルギー源となるブドウ糖を摂取する必要がある。ブドウ糖を効率的に摂れるのは、炭水化物だ。
例えば、恵方巻とか。
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