観光列車の旅1
La Malle de Bois編
中国地方を走るJR西日本の観光列車、実は結構たくさんある。その中でも比較的初期からある観光列車La Malle de Boisは岡山発なので倉敷市在住の身としては乗りやすい。
観光列車というと、豪華絢爛な車内装飾、ゆったりとした配置のシート、豪華食事メニュー、停車駅での各種イベント、などがイメージされるが、このLa Malle de Boisにはそんなものは無い。強いて言えば車内装飾はなかなか凝っている。
それでも観光列車としての位置づけを不動のものとしているのは、運行路線によると思われる。シーズンや週によって、
ラ・マルせとうち 岡山→宇野
ラ・マルしまなみ 岡山→三原
ラ・マル備前長船 岡山→日生
ラ・マルことひら 岡山→琴平
と4箇所の行き先がある。
座席は片側はカウンター席、片側は2人がけクロスシートで、2両編成、車内販売カウンターや自転車置場もある。自転車は岡山駅のラ・マル用ホームに組み立てスペースがあり、車内に持ち込める。ただし宇野、尾道下車の場合のみ。帰りはまた分解して袋に詰めて持ち込まないといけないが、それでも行った先でサイクリングを楽しみたい需要はあるのだろう。尾道-愛媛・今治の「しまなみ海道」はサイクリストに人気だからなあ。宇野近辺も宇高連絡船廃止後に寂れたが、最近はアートの街として売出し中だ。アート作品を自転車で見て回るんだろうなあ。自転車でパン屋巡りはしたことあるけどね。
最初に乗ったのは、尾道観光帰り。ラ・マルせとうちに乗車。事前に予約しておいたスイーツを受け取り、コーヒーを飲みながらカウンター席から眺めると、見慣れた山陽本線の沿線風景も違って見える。上質の旅気分だ。倉敷に停車するのもありがたかった。
また別の日、琴平観光へ行く時にラ・マルことひらに乗った。特急以外で乗り換えなしで岡山から琴平へ行けるのはちょっといい旅の気分だ。昼に琴平へ到着するので、まずは「おがわうどん」で腹ごしらえ。
もちろん琴平では785段の階段を登って参拝もした。そして下りでは途中のカフェ「神椿」でおやつタイムも。うーん、上質の旅だ。
こういった上質の旅が通常の乗車券+1000円で味わえる。このリーズナブルさも嬉しい。
始発駅を出発する時は鐘を鳴らして盛り上げてくれる。ただ、発車後は特に何もなく淡々と走っていく。途中駅で降りて記念スポット撮影、物販などといったイベントは一切無い。+1000円だしね。
まあそれぐらいが実は自分のペースで楽しめてちょうどいいのかなとも思った。