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月のデッサンや鉛筆画:光と影の描き方のポイント

 どうも。プロ鉛筆画家の中山眞治です。オリンピックがいよいよ目の前に迫ってきましたね。元気でお過ごしですか?^^

 さて、月の鉛筆デッサンや鉛筆画は、夜空の静寂さや美しさと神秘的な輝きを表現する素晴らしいテーマです。

 この記事では、初心者の人でも簡単に取り組める基本的なテクニックから、上級者の人向けの高度な技法まで幅広くご紹介します。

 月の形やクレーターの描き方、光と影の使い方など、プロのアーティストが教えるコツやアドバイスを通じて、鉛筆だけでリアルで美しい月を描けるようになれます。
 
 それでは、早速見ていきましょう! 

1 月の形を正確に捉える方法



  月の鉛筆デッサンや鉛筆画を始める際に、最も重要なステップの一つが、月の形を正確に捉えることです。

 円形の月を描くには、幾つかの基本的なテクニックと観察力が必要です。本章では、月の形を正確に捉えるための具体的な方法を紹介します。 

(1) 月の基本形を理解する


  まず、月の形を理解することから始めましょう。月は基本的には円形ですが、その観え方は局面(新月、上弦の月、満月、下弦の月)によって異なります。

 そして、正確な円を描くためには、コンパスを使うか、フリーハンドで描く練習を重ねることが重要です。特にフリーハンドで円を描く能力は、デッサンのスキル全般において役立ちます。 

(2) 光と影のバランスを考える


  月をリアルに描くためには、光と影のバランスを正確に表現することが必要です。月は太陽の光を反射して光っているため、光が当たる部分と影になる部分が明確に分かれます。

 デッサンの際には、この光と影の境界線をしっかりと観察し、正確に描き分けることが求められます。影の部分は柔らかく、光の部分は鋭く描くことで、月の立体感を強調することができます。 

(3) クレーターや地形のディテールを描く


  月の表面には、無数のクレーターや地形が存在します。これらのディテール(詳細)を正確に描くことは、月の鉛筆デッサンや鉛筆画において重要なポイントです。

 まずは、大きなクレーターや目立つ地形から描き始め、小さなディテールを徐々に追加していきます。

 この際、光の方向を意識して、クレーターの影の付き方や地形の凹凸をリアルに再現することが大切です。 

(4) 観察と練習の重要性


  正確な月の形を描くためには、何度も観察し、練習を重ねることが不可欠です。実際の月を観察することで、自然の形や光の当たり方を理解しやすくなれます。

 また、写真や画像を参考にすることも効果的です。鉛筆デッサンや鉛筆画は、一朝一夕で上達するものではないため、継続的な練習が必要ですが、練習した分だけ確実に上達できます。

 特に、月のフェーズ(局面)ごとに異なる形を描く練習をすることで、より幅広いスキルを身につけることもできます。 

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(5) ツールの使い方を工夫する


  鉛筆デッサンや鉛筆画制作の際に、使用するツールも重要です。鉛筆の種類や硬さ及び、良質なスケッチブックや紙と、消しゴムの使い方などを工夫することで、よりリアルな月を描くことができます。

 例えば、Bや2Bの鉛筆を使って輪郭を描き、柔らかい鉛筆(3Bや4B)で影を表現することで、深みのある鉛筆デッサンや鉛筆画を制作することができます。

 また、練り消しゴムを使って光の部分をハイライトにすることで、リアルな光の表現が可能になります。
 
 これらのテクニックを駆使して、月の形を正確に捉えた美しい鉛筆デッサンや鉛筆画を完成させましょう。 詳細は、次の関連記事を参照してください。

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2 クレーターや地形のディテールを描くコツ



 月の鉛筆デッサンや鉛筆画において、クレーターや地形のディテール(詳細)を正確に描くことは、そのリアルさを大きく左右します。

 これらのディテールを効果的に表現するためには、いくつかのポイントとテクニックを理解しておく必要があります。 本章では、これらの点について説明します。

(1) 観察の重要性


AIで制作した新月の画像です


  まず、クレーターや地形を正確に描くためには、詳細な観察が不可欠です。実際の月の写真や、高解像度の画像を参考にすることで、クレーターの形状や配置、地形の起伏をしっかりと把握します。

 観察する際には、光の当たり方による影の形成状態にも注目しましょう。影の部分を強調することで、クレーターの立体感を出すことに結びつきます。 

(2) ラフスケッチから始める


AIで制作した上弦の月の画像です


 ディテール(詳細)を描く前に、まずはラフスケッチを行いましょう。全体のバランスや、クレーターの配置をざっくりと描き、構図(※)を確認します。

 この段階では細部にこだわりすぎず、全体像を捉えることが大切です。ラフスケッチが完成しましたら、徐々にディテールを追加していきます。 

※ 構図については、この先で触れます。

(3) 鉛筆の使い分け


AIで制作した満月の画像です


 クレーターや地形のディテール(詳細)を描く際には、鉛筆の種類や硬さを使い分けることが重要です。

 硬い鉛筆(H系統)を使ってクレーターの輪郭を描き、柔らかい鉛筆(B系統)を使って影を描くことで、リアルな質感を表現できます。

 また、細い線や微細なディテールを描くには、鋭い鉛筆の先を保つことが大切です。 

(4) テクスチャーの表現


AIで制作した下弦の月の画像です


  月の表面にはさまざまなテクスチャー(感触や風合い)が存在します。クレーターの周囲のザラザラした質感や、地形の凹凸を表現するためには、鉛筆の使い方を工夫します。

 クロスハッチング(縦横斜めの4種類の交差する線で影をつける技法)や、ドット(点)を使ったテクニックを用いることで、異なる質感をリアルに描き出すことができます。 

 尚、月の表面の「ザラザラ」した質感を描写するには、紙肌が中目程度のスケッチブックや紙へ、HやHBの鉛筆を寝かせたような持ち方で、優しくトーンを入れていくことで表現できます。

出典画像:リアル絵・デッサンの鉛筆の持ちかた | 3度見される絵を描こう~リアル絵の描き方 (realdrawing.jp)

(5) レイヤーを重ねる


  ディテール(詳細)を豊かにするためには、レイヤー(描き重ね)を連続する技法が有効です。まずは薄く全体を描き、その上に少しずつディテールを追加していきます。

 何層にもわたって描き重ねることで、深みのある表現が可能になります。この際、適度に練り消しゴムを使ってハイライトを加えることで、光の効果を引き立てることもできます。 

(6) 影の描き方


  クレーターの影を描く際には、光源の位置を意識することが重要です。光がどの方向から当たっているかを確認し、その反対側に影を描きます。

 影の部分は濃く、光が当たっている部分は明るく描くことで、立体感が増します。特に、クレーターの内側の影は深く、外側の影は浅くなる傾向があるため、これを意識して描くことが大切です。
 
 これらのコツを実践することで、月のクレーターや地形をリアルに表現することができます。

3 光と影を使ったリアルな表現



  月の鉛筆デッサンや鉛筆画で、リアルな表現を追求するためには、光と影の扱いが極めて重要です。

 光の当たり方や影の描き方を工夫することで、月の立体感や質感を効果的に表現することができます。本章では、光と影を使ったリアルな表現のコツを紹介します。 

(1) 光源の位置を確認する


  まず、光源の位置を正確に把握することが重要です。月の鉛筆デッサンや鉛筆画では、主に太陽光が光源となります。

 光がどの方向から当たっているかを意識して、その光の角度に従って影を描くことで、自然な立体感を生み出すことができます。光源の位置が決まりましたら、その情報を元に全体の制作を進めましょう。 

(2) 光の強弱を描き分ける


  光と影のリアルな表現には、光の強弱を描き分けることが不可欠です。光が直接当たる部分は明るく、影になる部分は暗く描きます。

 特に、光が当たる部分と影の境界線は柔らかく描くことで、自然なグラデーション(階調)を創り出せます。この技法を使って、月の曲面の立体感を強調しましょう。 

(3) ハイライトとリフレクション


  リアルな表現を追求するためには、ハイライトとリフレクション(反射)の描き方も重要です。

 月の表面には、光が強く反射する部分が存在します。この部分を明るく描くことで、リアルな質感を出すことができます。

 また、クレーターの内部など、影の部分にも微細なリフレクションが生じることがあるため、これを描き込むことでよりリアルな表現が可能になります。 

(4) 影の種類と描き方


出典画像:イラスト・マンガ描き方ナビ 光と陰で印象を変える!シェーディングテクニックhttps://www.clipstudio.net/oekaki/archives/164537


  影には、主に「コアシャドウ」と「キャストシャドウ」の2種類があります。コアシャドウはモチーフそのものの影で、キャストシャドウはモチーフが他の表面に投影する影です。

 月の鉛筆デッサンや鉛筆画では、クレーターの内部や月の表面に映る影をこれらの概念に基づいて描き分けることが大切です。

 特に、キャストシャドウは光源の方向に対して長く伸びるため、光の角度を意識して正確に描きましょう。 

(5) ディテールの表現


  光と影の効果を最大限に引き出すためには、ディテール(詳細)の描き込みが欠かせません。月の表面には細かなクレーターや地形が存在し、それぞれが光と影によって異なる観え方をします。

 これらのディテールを丁寧に描き込むことで、全体のリアリティが増します。特に、細部の影を描く際には、短いストロークや点描を使って質感を表現することが効果的です。 

(6) 練り消しゴムの活用


  練り消しゴムは、光と影の表現において極めて有用なツールです。特に、明るい部分を強調する際に、練り消しゴムでハイライトを追加することで、自然な光の効果を得ることができます。

 また、影の部分を微調整するためにも、練り消しゴムを使って柔らかく消すことで、陰影のグラデーションを滑らかにすることができます。
 
 これらのテクニックを活用することで、月の鉛筆デッサンや鉛筆画において光と影を使ったリアルな表現が可能になります。練習を重ね、細部にまでこだわった作品を完成させましょう。 

4 鉛筆の使い方と線の強弱のつけ方



 鉛筆デッサンや鉛筆画において、線の強弱を自在に操ることは、作品のリアリティ(現実性)と表現力を高めるために欠かせないスキルです。

 本章では、鉛筆の使い方と線の強弱のつけ方について、具体的なテクニックを紹介します。 

(1) 鉛筆の持ち方を工夫する


出典画像:リアル絵・デッサンの鉛筆の持ちかた | 3度見される絵を描こう~リアル絵の描き方 (realdrawing.jp)


 鉛筆アートの基礎は、上の画像にあるような鉛筆の握り方をします。

 一番上と二番目の画像のような握り方は、大きく輪郭を捉える際に、上から三番目は詳細な描き込みをする際に、一番下の画像は幅広くトーンを乗せていく際などに行います。
 
 ただし、「こう持たなくてはいけないという決まりは何もありません」ので、自由に取り組んでみましょう。
 
 しかし、制作当初の大きく輪郭を捉える際には、Bや2Bの柔らかい鉛筆を使って、優しい軽いタッチで、肩や腕を使うイメージで大きく描く際等に、上の画像の一番上と二番目の握り方が向いています。
 
 詳細な描き込みは、上から三番目ですし、特殊な幅広な線を描く際には、一番下の握り方が効果的です。状況に応じて持ち方を使い分けることで、表現の幅が広がります。 

(2) 線の強弱をコントロールする方法


  線に強弱をつけるためには、鉛筆にかける圧力を調整することが必要です。軽く持つことで、柔らかく薄い線が描け、強く握ることで濃く太い線が描けます。

 さらに、鉛筆の角度も重要です。鉛筆を鋭角に持つと細い線が、鈍角に持つと太い線が描けます。これらのテクニックを組み合わせて、さまざまな線の強弱を表現しましょう。 

(3) 線の質感を工夫する


  線の質感を工夫することで、鉛筆デッサンや鉛筆画に深みを持たせることができます。

 例えば、クロスハッチング(縦横斜めの4種類の交差する線)やポインティリズム(点描)を使って、陰影やテクスチャーを表現します。

 これにより、物体の表面の質感や、光と影の微妙なニュアンスをリアルに描き出すことができます。また、線の方向や密度を変えることで、立体感を強調することも可能です。 

(4) 鉛筆の種類を使い分ける


  鉛筆にはさまざまな硬さがあり、それぞれの特性を活かすことで、より豊かな表現が可能になります。H系統の硬い鉛筆は、細かいディテールや鋭い線を描くのに適しています。

 一方、B系統の柔らかい鉛筆は、濃い影や柔らかい質感を描くのに向いています。鉛筆デッサンや鉛筆画の目的に応じて、これらの鉛筆を使い分けることで、絵の完成度を高めることができます。 

(5) 練り消しゴムの活用


  練り消しゴムは、線の強弱を調整するのに役立つツールです。特に、柔らかい影やハイライトを表現する際に効果的です。

 練り消しゴムで軽く擦ることで、鉛筆の線をぼかしたり、部分的に消して明るい部分を作り出すことができます。

 また、「小さなしゃもじ」のような形状にして、鉛筆で施したトーンの部分へ軽く押し当てることで、陰影の調整もできます。

 これらのテクニックを使うことで、光と影の微妙なグラデーションをリアルに表現することができます。 

(6) 継続的な練習


  鉛筆の使い方と線の強弱のつけ方は、練習を重ねることで上達できます。毎日少しずつでも描き続けることで、手の感覚が磨かれ、自在に線を操ることができるようになれます。

 また、さまざまなモチーフを描くことで、異なる質感や陰影の表現力が向上します。鉛筆デッサンや鉛筆画は、練習した分だけは必ず上達できますので、継続的な練習を心がけましょう。
 
 これらのテクニックを活用することで、鉛筆デッサンや鉛筆画における線の強弱を自在に操り、よりリアルで表現力豊かな作品を制作することができます。 

5 月の背景としての夜空の描き方



 月の鉛筆デッサンや鉛筆画を、より魅力的にするためには、背景となる夜空の描き方が重要です。

 夜空の描写は、月の美しさを引き立て、全体の作品に深みを与えます。本章では、夜空の描き方に関する具体的なテクニックを紹介します。 

(1) 夜空の色の表現


  夜空の色は、時間帯や天候によってさまざまに変化します。深い黒や濃い青、淡い紫などを鉛筆のトーンだけで、夜空の色を正確に表現するためには、鉛筆の選び方が重要です。

 濃い夜空を描く際には、2Bから4Bの柔らかい鉛筆を使用し、均一なトーンを出すためにブレンディング(ぼかし)技法を活用します。鉛筆を寝かせて広い面で描くことで、滑らかなグラデーションも創れます。 

(2) 星の配置と表現


  星を描く際には、自然な配置を心掛けます。夜空にランダムに散りばめられた星々を描くことで、リアルな夜空を表現できます。星の大きさや明るさにも変化をつけることで、奥行き感が増します。

 細かい点を描くためには、H系統の硬い鉛筆や、鋭い鉛筆の先を使用します。また、練り消しゴムを使って星の部分を軽く擦り、微妙な明るさを調整します。

(3) 銀河や星雲の描き方


  夜空のディテール(詳細)を豊かにするためには、銀河や星雲の描き方も重要です。これらは、ぼんやりとした光の塊として描かれることが多いです。

 鉛筆を使って、薄くぼかしながら描くことで、柔らかな光の表現が可能になります。

 さらに、ティッシュペーパーや指または布、あるいは専用の擦筆や綿棒を使って、銀河や星雲の輪郭をぼかすと、自然なグラデーションが創れます。 

(4) コントラストの調整


出典画像・県立ぐんま天文台 https://www.astron.pref.gunma.jp/news/071221lunar_halo.html
 

  夜空と月の対比を強調するためには、コントラスト(明暗差)の調整が必要です。夜空を濃く描くことで、月の明るさを際立てられます。

 月の周りに薄いハロー(光の輪)を描くことで、光が夜空に溶け込む様子を表現します。この技法により、月が輝いて見える効果を出すことができます。 上の画像を参照してください。

(5) 空気遠近法の活用


  空気遠近法を活用することで、夜空の奥行き感を表現します。遠くの星は小さく、淡く描き、近くの星は大きく、明るく描くことで、視覚的な深さが生まれます。

 この方法を用いることで、夜空に立体感が出て、月の鉛筆デッサンや鉛筆画全体がよりリアルになります。 

(6) 仕上げの調整


 夜空の描き込みが終わりましたら、全体のバランスを見て仕上げを行います。細部を見直し、必要に応じて星の位置を微調整したり、影の部分を強調したりします。

 また、完成した作品を少し離れて見ることで、全体の調和を確認することができます。
 
 これらのテクニックを駆使することで、月の鉛筆デッサンや鉛筆画における夜空の背景をリアルに表現することができます。美しい夜空が月を引き立て、作品全体に深みと魅力を与えてくれるでしょう。 

6 月を使った鉛筆画デッサンや鉛筆画制作のヒント


第2回個展出品作品 寂夜 2000 F10 鉛筆画 中山眞治

 あなたが、各種展覧会や公募展へ出品する際には、「何となく描いた」・「ありのままを描いた」作品では注目を集めることは少ないでしょう。

 そこで、本章では、月を使った状況表現や空間表現について解説します。
以下の提案は、あなた自身がその雰囲気をイメージすることで、実際の制作にも活かすことができますので、そのつもりで読み進んでください。

(1) 夜空の銀色で滴りそうな月の明かりを強調する


 私たちの日常見かける月は、薄明るい程度の認識しかありませんが、行楽地などで澄明な空気の場合などには、眩しさすら感じる月光を見かけることがあります。

 そんな情景で、主役である月の位置は、画面右上の、上上下左右の√2の交点を中心とした位置に据えて、また、もう一つの画面左下の、上上下左右の√2の交点に、月光を受ける樹々や湖や棚田などを入れる構成もあります。

 これらの構図については、事前に構想を練ることも含めて、関連する2記事がこの記事の最終部分に掲載してありますので、参照してください。

(2) 夜の闇の静寂さや闇の深さを表現する


 主役である月の位置は、画面上右上の、上下左右の√2の交点を中心とした位置に据えて、また、もう一つの画面左下の、上上下左右の√2の交点に、「遠吠えをする狼」を持ってくる方法があります。

 崖の頂点で「遠吠えをする狼」は、月に向かって吠えているという情景であり、周辺の脇役には、月光を受けて「濡れたように光っている樹々」を配置するというイメージです。

(3) 夜更けの寛いだ雰囲気を作る


 月光が、電気を消した窓から差し込み、それを室内の人物がソファーに深々と腰かけて、ぼんやりと月を見ているという風景を、寛いでいるように見えるように状況表現を考えるということです。

 その人物の手に、ブランデーグラスでも持たせますか?あるいは、タバコでも持たせますか?

(4) 闇の中をうごめく獰猛な生物の息吹を伝える


 月明りを受けて、獣(熊・猪・狼など)の背を月あかりがぼんやりと照らす中、その獣が、こちらに向かって「咆哮」を放ちながら山を下って、迫ってくるような描写ができれば、緊張感が出せますね。^^

7  まとめ



 月の鉛筆デッサンや鉛筆画は、鉛筆アートにおいて非常に人気のあるテーマです。ここでは、月のデッサンを美しく描くための具体的なテクニックとポイントをまとめました。

(1) 月の形を正確に捉える方法


  • 基本形の理解:月の局面(新月、上弦、満月、下弦)に応じた形を描く。

  • 光と影のバランス:光の当たる部分と影の境界線を正確に描く。

  • 観察と練習:実際の月や写真を参考にしながら、何度も描くことでスキルアップ。


(2) クレーターや地形のディテールを描くコツ


  • 詳細な観察:クレーターの形状や配置、影の付き方をよく観察する。

  • ラフスケッチ:全体の構図をざっくりと描いてから細部を詰める。

  • 鉛筆の使い分け:硬い鉛筆で輪郭、柔らかい鉛筆で影を描く。

  • テクスチャーの表現:クロスハッチングや点描で質感を出す。


(3) 光と影を使ったリアルな表現


  • 光源の位置を確認:光の角度に従って影を描く。

  • 光の強弱を描き分け:光が当たる部分は明るく、影の部分は濃く描く。

  • ハイライトとリフレクション:光が反射する部分を強調。

  • 影の種類:コアシャドウとキャストシャドウを使い分ける。


(4) 鉛筆の使い方と線の強弱のつけ方


  • 持ち方の工夫:さまざまな持ち方を試してみる。

  • 圧力の調整:軽く持つと柔らかい線、強く持つと濃い線が描ける。

  • 質感の工夫:クロスハッチングや点描でテクスチャーを表現。

  • 練り消しゴムの活用:ハイライトや影の調整に使用。


(5) 月の背景としての夜空の描き方


  • 夜空の色の表現:濃い夜空には柔らかい鉛筆を使用し、均一なトーンを出す。

  • 星の配置と表現:ランダムに配置し、大小の星を描き分ける。

  • 銀河や星雲の描き方:薄くぼかしながら描き、ティッシュペーパー及び指や布、あるいは擦筆や綿棒を使う。

  • コントラストの調整:夜空を濃く描き、月の明るさを際立たせる。

  • 空気遠近法の活用:遠くの星は小さく淡く、近くの星は大きく明るく描く。

 これらのポイントを意識しながら月の鉛筆デッサンや鉛筆画を描くことで、リアルで魅力的な作品を完成させることができます。

 また、継続的な練習と観察を重ね、美しい月の鉛筆デッサンや鉛筆画を仕上げてください。

  ではまた!あなたの未来を応援しています。

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中山眞治
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