季節ごとの変化を楽しむ樹のデッサン!
どうも。プロ鉛筆画家の中山眞治です。毎日暑い暑いと言っていても仕方ないので、そんな時には、7月が旬の野菜の調理法でも考えましょう。ピーマン・ゴーヤ・枝豆が旬です。元気でお過ごしですか?^^
さて、樹の鉛筆デッサンや鉛筆画は、自然の美しさを感じることができる素晴らしいアートの一つです。この記事では、初心者の人から上級者の人にまで役立つ、樹の鉛筆デッサンや鉛筆画のテクニックを解説します。
季節ごとに変わる樹の姿を楽しみながら、リアルで魅力的な鉛筆デッサンや鉛筆画を描く方法を学びましょう。
特に、初心者の人には簡単に始められるガイドを提供し、上級者の人にはさらにスキルを向上させるためのコツをお伝えします。自然の中で見つけたお気に入りの樹を、自身の手で美しく描いてみませんか?
尚、これから展開する内容の中で、細かな形状や模様などに取り組むことも描いていますが、初心者の人は、それらの部分をどうやって省略して描いていくかを考えればよいでしょう。この件も記事の中で触れます。
それでは、早速見ていきましょう!
1 樹の鉛筆デッサンや鉛筆画に必要な基本ツール
樹の鉛筆デッサンや鉛筆画を始めるには、適切なツールを揃えることが重要です。本章では、基本的なデッサンツールとその使い方について説明します。
(1) 鉛筆
鉛筆デッサンや鉛筆画の、基本ツールとして最も重要なのが鉛筆です。鉛筆は、H系統からB系統までの硬さがありますが、樹のデッサン当初の輪郭を捉える際には、HBから2Bが適しています。
HBは細部の描写に向いており、2Bは影や濃淡の表現に優れています。 鉛筆についての詳細な情報は、次の関連記事を参照してください。
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(2) 消しゴム
鉛筆デッサンや鉛筆画では、消しゴムも重要なツールの一つです。通常のプラスチック消しゴムに加えて、「練り消しゴム」も使用することで、細かい部分の修整が自由におこなえます。
練り消しゴムは、形を自由に変えられるため、細かい修整やハイライトの追加に最適です。尚、練り消しゴムは、「光を描く」「人や動物の毛並を描く」「特殊な描き方でアタリをつける」ことにも役立ちます。
詳細な内容は、次の関連記事を参照してください。
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(3) スケッチブックや紙
スケッチブックや紙も重要です。スケッチブックや紙の質や厚さは異なるため、自身に合ったものを選びましょう。
樹の鉛筆デッサンや鉛筆画には、紙肌が中目程度の、表面が少し粗めのスケッチブックや紙が適しています。
これにより、鉛筆の線がしっかりと紙に定着しやすくなります。 詳細な内容は、次の関連記事を参照してください。
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(4) ブレンディングツール
ブレンディングとは、濃淡の境界線の縁を「擦って滑らかなグラデーション(階調)にする」ことを指します。擦筆や綿棒を使ったり、ティッシュペーパーや指で代用することもできます。
これらを使用して鉛筆の線をぼかし、自然な濃淡や質感を表現できます。特に、樹の幹や葉のテクスチャ(感触や風合い)をリアルに描く際に役立ちます。
(5) 定規とコンパス
樹の鉛筆デッサンや鉛筆画には、自然なラインを描くことが重要ですが、基本的な形状を描く際には定規やコンパスも役立ちます。
特に、幹の直線や枝の分岐を正確に描くために、定規を使用することで全体のバランスが取りやすくなります。コンパスは、花をつけている樹の場合の花の輪郭として使用するとバランスを保てます。
これらの基本ツールを揃えることで、樹の鉛筆デッサンや鉛筆画を始める準備が整います。適切なツールを使用することで、描く楽しさが増し、作品のクオリティも向上します。
鉛筆デッサンや鉛筆画を続けるうちに、自身に合ったツールや使い方を見つけることができるでしょう。まずは基本ツールを揃えて、あなたなりのアレンジを加えて樹の鉛筆デッサンや鉛筆画を楽しんでみてください。
尚、あなたが絵画教室に通っている際には、これらの定規やコンパスの使用は、講師の先生に確認してから使うようにしましょう。
その理由は、絵画教室の先生たちは、フリーハンドによる制作にこだわりを持っている人が多いからです。「気まずい雰囲気」を作らないような注意が必要です。^^
2 初心者でもできる簡単な樹の描き方
樹の鉛筆デッサンや鉛筆画は、初心者の人にとって挑戦しやすいテーマです。自然の中にある樹を観察し、その美しさを描き出すための基本的なステップを紹介します。
本章では、初心者でも取り組みやすい簡単な樹の描き方を解説します。
(1) 樹の輪郭を描く
まず、樹の全体的な形状や輪郭を簡単に描き、大まかな形を捉えましょう。
この段階では、細部にこだわらず、全体の位置・形・大きさ・バランスを意識して、樹の基本的な構造を把握します。
(2) 幹と主要な枝を描く
次に、幹と主要な枝を描き込みます。幹はしっかりとした直線で描き、根元から上に向かって少しずつ細くなるようにします。
主要な枝も同様に、幹から放射状に伸びるように描きます。枝の角度や長さを変えることで、自然な感じを出すことができます。
(3) 葉や枝のディテール(詳細)を追加する
幹と主要な枝が描けましたら、次に葉や細かい枝を追加します。葉は小さな円及び楕円形や細長いアーモンド形で描き、密度を変えて自然なボリューム感を出します。
枝は、幹や主要な枝から自然に分岐するように描きます。枝先に向かって細くなるようにし、複雑なパターンを避けてシンプルに仕上げます。
尚、茂っている葉を描くことは難しいので、省略するか、葉の茂っていない樹を描くなどで取り組んでいきましょう。
また、複雑な描写は、あなたが5作品ほど描いて、「描くことに慣れて」からにしましょう。
(4) 陰影をつけて立体感を出す
鉛筆デッサンや鉛筆画に陰影をつけることで、樹に立体感を与えられます。光の方向を意識して、影の部分に鉛筆で濃いトーンを入れます。
この濃い色を入れていく際には、縦横斜めの4方向からの線(クロスハッチング)で描き込むことによって、無理なくトーンを深めていくことができます。
また、幹や枝の一部分を暗くし、葉の重なり合う部分にも影をつけます。ティッシュペーパーや指でぼかして、陰影を自然に繋げることで、リアルな表現も可能になります。
あるいは、上の作品の葉の描き方のように、朝日に輝く葉を表現することもできます。
(5) 最後の仕上げと調整
ところで、ある程度全体の輪郭が描けたこの時点で重要なことは、一旦休憩を入れることです。連続して描くのも良いのですが、一旦気分転換をしてから、改めて作品を点検してみましょう。
筆者の場合には、改めて点検してみると、必ず2~3ヶ所の修整すべき点が見えてきます。そして、点検後の修整を経て、次に行うのは、画面上の一番濃いところからトーンを入れていくことです。
徐々に明るい部分を描き込むことで、描きやすさが増します。そして、最終的に、「ほぼ完成できた」と思えましたら、いよいよ完成に向けた最終的な調整に入ります。
仕上げに入るということは、「濃いところはより濃く、明るいところはより明るくする」ということなので、うっかり間違っているところへ「筆圧を高めて」描き込んでしまうと、修整が難しくなってしまうからです。
3 季節ごとに変わる樹の観察ポイント
樹のデッサンや鉛筆画を楽しむためには、季節ごとに変化する樹の姿を観察することが極めて重要です。
春、夏、秋、冬それぞれの季節で樹がどのように変わるかを知ることで、よりリアルで魅力的な鉛筆デッサンや鉛筆画を描くことができます。本章では、季節ごとの樹の観察ポイントを解説します。
(1) 春の観察ポイント
春は、樹が新たな躍動を取り戻す季節です。この時期には、若葉が芽吹き、花が咲く姿を見ることができます。観察する際には、以下のポイントに注目しましょう。
芽吹きと若葉:新芽や若葉の色合いや形を観察し、細かく描写することで春の新鮮さを表現できます。この場合には、一部の新芽を画面前景にクローズアップさせて、遠近法を用いた描写が効果的です。
花の咲き方:花の種類や色、咲き方を観察し、樹全体の華やかさをデッサンに取り入れましょう。ここでも、たくさんの花を克明に描くのではなくて、一部(一輪)の花を前景にクローズアップさせる方法もあります。
枝の変化:冬の間に落葉していた枝がどのように芽吹いているかをチェックします。
(2) 夏の観察ポイント
夏は、樹が最も活き活きとする季節です。葉が茂り、日差しを浴びて輝く樹の姿を描くための観察ポイントを紹介します。
葉の密度と形:葉がどのように密集しているか、葉の形や色の濃淡を観察します。
樹の陰影:夏の強い日差しが作り出す陰影に注目し、樹の立体感を描きます。強い光を受けてできる影は、一段と濃いことを意識しましょう。
全体のシルエット:葉が茂ることで変わる樹のシルエットを観察し、全体のバランスを取ります。
尚、初心者の人が樹を描く際には、先ほども述べましたように、「こまごまとした描写」は止めましょう。そのような制作は、あなたが描くことに慣れてからにすべきです。挫折してしまうからです。^^
樹を主役とした描写の場合には、できる範囲の程度で描き進んでいきましょう。樹が主役でない場合の描写では、次の作品の中の左上部分を確認してください。「何となくわかる」程度の描き込みでよいのです。
(3) 秋の観察ポイント
秋は、樹が色鮮やかに染まり、落葉が始まる季節です。紅葉の美しさや変化を観察することで、秋らしいデッサンを描くことができます。
紅葉の色合い:葉の色がどのように変わるかを詳細に観察し、さまざまなトーンで表現します。
落葉の様子:落ち葉の形や積もり方を観察し、樹の下の風景にも注目します。
幹と枝の観え方:葉が落ちることで露出する幹や枝の形を観察し、細部を描きます。
鉛筆デッサンや鉛筆画では、秋色の表現を詳細にできませんが、地面に落ちている虫食いの落ち葉やドングリを前景でクローズアップさせて、中景や遠景の樹々を、遠くなるに従って少しづつ、淡くするとで表現できます。
(4) 冬の観察ポイント
冬は、葉が落ち、樹の骨格がはっきりと見える季節です。シンプルながらも力強い樹の姿を観察しましょう。
枝の構造:葉がない状態の枝の構造や分岐点を観察し、細かく描写します。
樹のシルエット:シルエットが強調される冬の樹を観察し、力強いラインを描きます。
幹のテクスチャ(感触や風合い):寒さで変化する幹の表面や色を観察し、リアルな質感を表現します。
葉の全て落ちた、「裸の樹」を描くのは趣がありますが、木の枝に雪が積もっている状態を描くことで、鮮烈に「冬」を表現することもできます。
(5) 季節の移り変わりを楽しむ
季節ごとの樹の変化を観察することで、鉛筆デッサンや鉛筆画に豊かな表現力を持たせることができます。自然の中で変化する樹の姿を楽しみながら、その美しさを鉛筆デッサンや鉛筆画に取り入れてみてください。
4 プロが教えるリアルな樹の描き方のコツ
リアルな樹の鉛筆デッサンや鉛筆画は、観察力と技術を駆使して描くことで完成度が高まります。本章では、プロが実践するリアルな樹の描き方のコツを紹介します。
(1) まずは観察から始める
リアルな樹を描くためには、詳細に観察することが極めて重要です。樹の形状、葉の配置、枝の分岐点などをじっくりと観察し、特徴を掴みます。
観察ノートを作る:観察したことをメモに取り、後で参考にできるようにします。
写真を撮る:詳細な観察が難しい場合は写真を撮り、後でじっくりと確認します。
(2) 基本形を捉える
観察が終わりましたら、鉛筆デッサンや鉛筆画を始める前に基本形を捉えます。ざっくりとしたシンプルな形からスタートし、次第に細かい部分を描き足していきます。
幹と主要な枝:幹を中心に、主要な枝の位置を決めます。幹は力強く、枝は自然な流れを意識して描きます。
全体のバランス:全体の輪郭を確認し、バランスが取れているかをチェックします。
(3) テクスチャを描き込む
リアルな樹の表現には、幹や葉のテクスチャ(感触や風合い)が欠かせません。細部にこだわることで、作品のリアリティ(現実性)が増します。
幹の質感:幹の表面の凹凸やひび割れを描き込みます。細かい線や点を使って、リアルな質感を表現します。
葉の描き方:葉は一枚一枚を丁寧に描く必要はありません。密度や形を意識して、集合体として描きます。
(4) 光と影の効果を活用する
光と影を効果的に使うことで、立体感を出すことができます。光源を意識して、影の位置を正確に描きます。
光源の設定:光の方向を確認し、それに応じて影をつけます。光が当たる部分は明るく、影になる部分は濃く描きます。
グラデーションの技術:鉛筆の濃淡を使って、スムーズなグラデーション(階調)を描きます。これにより、自然な立体感が生まれます。
(5) 最後の仕上げと調整
鉛筆デッサンや鉛筆画が完成しましたら、最後に全体を見直して必要な調整を行います。細かい部分を修整し、全体の調和を確認します。
ハイライトを追加:練り消しゴムを使って、ハイライトを追加します。これにより、光沢感が生まれます。
全体の見直し:デッサン全体を見直し、バランスや陰影の調整を行います。
鉛筆デッサンや鉛筆画では、色彩豊かな表現ができない部分を、鮮烈な「光と影」の対比によって、劇的な印象を高めることができます。
その重大な手法は、それまで描いていた中の一番濃かったところを、さらにもう一段濃い色を使う一方で、ハイライト部分をさらに「練り消しゴム」によって丹念に拭き取ることで強調できます。
尚、あなたが制作する画面上の主役や準主役には、できるだけの細密描写を施しましょう。それ以外のモチーフには、「何となくわかる程度の描き込み」で良いのです。
また、あなたが画面上の主役や準主役が引き立つように、それ以外のモチーフには細密描写を抑えて描く、あるいは主役と準主役以外のモチーフには、ハイライトを抑えて描くことで主役と準主役を引き立てられます。
ここで重要なのは、画面上のすべてのモチーフに詳細な描き込みは必要ないということです。あくまでも、あなたの強調したいモチーフや感動を観てくださる人にどう伝えるかということなのです。
ありのまますべてを克明に描くことは、「何を言いたいのか分からない作品」と言われてしまいますし、すべてを克明にするのは写真の仕事です。その意味からも、絵画では「デフォルメ」という言葉があるのです。
これらのコツを活用することで、リアルな樹の鉛筆デッサンや鉛筆画が描けるようになれます。
プロの技術を取り入れて、あなただけのリアルな樹を描きましょう。樹の描き方をマスターすることで、鉛筆デッサンや鉛筆画の世界がさらに広がります。
5 樹の個性を表現するためのデッサンテクニック
樹の鉛筆デッサンや鉛筆画には、それぞれの樹が持つ個性を表現することが重要です。樹の形や質感、季節ごとの変化などを細かく描き出すことで、より魅力的なデッサンが完成します。
本章では、樹の個性を表現するためのデッサンテクニックを紹介します。
(1) 樹の形状を捉える
樹の個性は、その形状に大きく現れます。まずは、樹全体の輪郭を観察し、その特徴を捉えます。
基本的な形のスケッチ:円や楕円、長方形など、ざっくりとしたシンプルな形を使って樹の基本的な形をスケッチします。
独特な形状を強調:樹が持つ独特な曲線や角度を強調し、個性を際立たせます。
(2) 幹と枝のディテールを描く
幹や枝の描き方次第で、樹の個性が際立ちます。以下のポイントに注意して描き込みましょう。
幹の質感:幹の表面の質感を細かく描きます。ひび割れやコブ、樹皮の模様などを詳細に描写します。
枝の配置:枝がどのように分岐しているか、自然な流れを意識して描きます。枝の太さや角度も個性を表現する要素です。
(3) 葉や花の特徴を描き出す
樹の葉や花も、その個性を表現する重要な要素です。季節によって変化する様子を観察し、デッサンに反映させます。
葉の形と配置:葉の形や大きさ、配置を観察し、密度や重なり具合を表現します。葉の動きや風による揺れも描き込むことで、活き活きとした印象を与えられます。
花の描写:花が咲く樹の場合、花の形や色、咲き方を詳細に描きます。花びらの配置や花の密集度合いを丁寧に描くことが重要です。
(4) 陰影と光の効果
光と影を効果的に使うことで、樹の立体感と個性を強調します。光源を確認し、陰影をつけることでリアルな表現が可能になります。
光源の設定:光の当たる方向を確認し、それに基づいて陰影を描きます。光が当たる部分は明るく、影になる部分は濃く描きます。
陰影のグラデーション:鉛筆の濃淡を使い分けて、スムーズなグラデーション(階調)を描きます。これにより、樹の立体感が強調されます。
(5) 自然の中で観察する
樹の個性を表現するためには、実際に自然の中で樹を観察することが最も効果的です。異なる角度から樹を観察し、その特徴をスケッチします。
異なる角度から観察:樹をさまざまな角度から観察し、その形や質感を把握します。これにより、樹の個性を多面的に捉えることができます。
スケッチを重ねる:一度のスケッチで終わらせず、何度もスケッチを重ねることで、樹の細部まで理解し、個性を表現する技術が磨かれます。
これらのテクニックを駆使することで、樹の個性をリアルに表現するデッサンが完成します。
自然の中で樹を観察し、その美しさと個性を鉛筆デッサンや鉛筆画に取り入れてみてください。樹の描き方をマスターすることで、鉛筆デッサンや鉛筆画の楽しさがさらに広がります。
6 練習方法
鉛筆デッサンや鉛筆画で上達したいとお考えの人には、日々の生活に短時間でも、毎日練習を取り入れることをオススメします。鉛筆デッサンや鉛筆画は、当たり前ですが、練習しただけ必ず上達できるからです。
この場合には、週に一度くらいは休日に、しっかりと時間を取って取り組むこともオススメです。
ストレス解消・心の安定・創造力を高める・脳機能の老化を予防に効果的・老後の生き甲斐になるなど、メリットが盛り沢山です。この部分での関連記事には、次のようなものがあります。参照してみてください。
関連記事:
7 モチベーションを保つ方法
(1) 最初に取り組む際の注意点
ここが一番重要なのですが、制作を開始した当初は、「構図」だの「構成」だの「構想を練る」だのと、色々考えないで「楽しんで描くことが一番重要」であることを記憶しておきましょう。
そのためにも、あなたが楽しんで描くことに集中できて、5作品ほど制作して「描くことにある程度慣れる」ことが必要です。
そして、この場合には、できるだけ「複雑な形及び模様や柄」のあるモチーフは選ばないことです。「修行状態」になってしまい、挫折してしまうからです。複雑な咲き姿の花もそうですよ。覚えていてくださいね。^^
(2) 最初に学ぶべきは光と影の状態を観察すること
デッサンや鉛筆画の制作では、絵画教室へ行っているのであれば、石膏モチーフの各種(立方体・三角錐・球体など)で、しっかり練習しましょう。
自宅で取り組む場合には、白い卵・白無地のカップ&ソーサー・白いマグカップなどがオススメです。これらの白いモチーフで取り組む意味は、光と影の状態を「つぶさに観察」できるからです。
(3) 上達の秘訣
そして、難易度を徐々に引き上げるようにして、静物(花を含む)・人物・動物・風景へと、順繰りにローテーションを組んで取り組むことで、上達していけます。
花を描く際には、咲き姿のシンプルな白いチューリップや白いコスモスの「造花」から始めましょう。花はすぐにしおれてしまうからです。
または、画像を参考にして描くのも良いのですが、「造花」といえども「実物」に取り組む意味は大きいものです。微妙な陰影を観察して、制作に取り込むことで、リアリティー(現実性)が増すからです。
(4) 各種展覧会や公募展で入選以上を目指す際の「核心」
そして、やがてあなたが、「5作品ほど描いて」描くこと慣れてきた段階で、「描く以上は各種展覧会や公募展にも出品したい」と考えるならば、より一層画面構成を引き立てられる考察が必要になります。
そこで、「構図」を研究し始めることや、描く以前の充分な「構想を練る」ことも必要になりますので、その際にはこの記事の最終部分に掲載しています2つの関連記事を参照してください。
8 まとめ(樹のデッサンで個性と季節を表現するためのテクニック)
樹の鉛筆デッサンや鉛筆画は、自然の美しさと個性を捉える素晴らしいアートの一つです。プロの技術を取り入れながら、初心者の人でも取り組みやすい方法で樹を描くコツをまとめました。
季節ごとの変化やリアルな質感を描き出すための観察ポイント、必要な基本ツールを紹介します。
(1) 基本ツールの準備
樹の鉛筆デッサンや鉛筆画に必要な基本ツールを揃えることで、描きやすさが格段に向上します。
鉛筆:2H・H・HB・B・2B・3B・4Bの7本あれば当面の制作ができます。細部や濃淡の表現に対応。
消しゴム:通常の消しゴムと練り消しゴムで細かい修整。
スケッチブック:少し粗めの紙が鉛筆の線をしっかり定着させる。
ブレンディングツール:ティッシュや指及び、擦筆や綿棒などで擦り自然な濃淡。
定規とコンパス:基本的な形を正確に描くために使用。絵画教室では使わない。^^
(2) 初心者でもできる描き方
初心者でも簡単に樹を描くためのステップを紹介します。
シルエットを描く:全体のバランスを意識し、シンプルな形から始める。
幹と主要な枝を描く:幹を中心に、自然な流れで枝を描く。
葉や枝のディテールを追加:密度や形を意識して、自然なボリューム感を出す。
陰影をつける:光の方向を確認し、影の部分を鉛筆で濃く塗る。
仕上げと調整:細かい部分を修整し、全体のバランスを確認。
(3) 季節ごとの観察ポイント
季節ごとに変化する樹の姿を捉えることで、よりリアルな鉛筆デッサンや鉛筆画が描けます。
春:新芽や若葉、花の咲き方に注目。
夏:葉の密度や日差しによる陰影を観察。
秋:紅葉の色合いや落葉の様子を描写。
冬:葉が落ちた枝や幹の構造を詳細に描く。
(4) リアルな描き方のコツ
プロの技術を取り入れたリアルな樹の描き方を学びます。
観察:詳細に観察し、特徴を捉える。
基本形のスケッチ:シンプルな形から詳細を描き足す。
テクスチャの描写:幹や葉の質感を細かく描く。
光と影:光源を意識し、陰影を効果的に使う。
仕上げ:ハイライトを追加し、全体の調和を確認。
(5) 個性を表現するデッサンテクニック
樹の個性をリアルに表現するためのテクニックを紹介します。
形状を捉える:樹のシルエットを観察し、独特な形を強調。
幹と枝のディテール:幹の質感や枝の配置を細かく描写。
葉や花の特徴:季節による変化を観察し、リアルに描く。
陰影と光の効果:立体感を出すために光と影を効果的に使う。
自然の観察:実際の樹を観察し、多面的に特徴を捉える。
これらのポイントを抑えることで、樹の鉛筆デッサンや鉛筆画が格段に上達し、個性豊かな作品を描けるようになれます。自然の美しさをリアルに表現し、自身だけの鉛筆デッサンや鉛筆画を楽しんでください。
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ではまた!あなたの未来を応援しています。