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子供を信じて見守ること

現在、小学2年生の長男。
彼の吃音で悩んでいた時代〜現在に至るまでの変化を綴りたい。

長男は1歳〜4歳まで公立の保育園に通っていた。いわゆる一般的な保育園で中遊びや外遊びを決まった時間に行い、年間を通して様々な行事のある園だった。
息子は先生に言われたことを真面目に受け取る子で、ダメと言われたことは絶対しない、ふざけていて怒られている子がいたら自分はしない。という性格。
園での様子も先生からは特にトラブルなく温厚な性格で一人で黙々と何かに集中して静かに遊んでいますよ。と言われていた。

ただ発表会や運動会に参観すると、みんなで楽しく踊ったりするところを我が子だけ棒立ちで無表情で下を向いていたのは気になっていた。

そして息子は毎朝保育園に行きたくないと言って泣くことが多かった。
どこも朝はこんなものだろうと半ば諦めていて、先生に子供を引き渡して逃げるように去っていた。それでもそんな別れ方をすると親としてはスッキリせずモヤモヤして仕事に行くことになる。

そんな日々が続き4歳になった頃、子供が話すときに「あっあっ、、あのね、、」
と言葉がつかえて出てこなくなったのだ。
最初は吃音というものの知識がなかったので、わざと?なんでそんな話し方するの?と疑問でした。
夫に相談すると、それは吃音かもしれない。と。

すぐにスマホで調べると息子の様子にピッタリと当てはまる。。
どうしたものかと思っている間にどんどん言葉が出なくなっていく息子。

原因は不明ということだが、親としての接し方に問題があったのだろうか、保育園に毎日無理に連れて行っていることがストレスなのか等あらゆることを考えた。

その後市の相談窓口に相談し、病院へ行くことを決意する。
言葉の教室なるものは予約がいっぱいで初診までに2ヶ月以上待つことになった。
その後2回ほど通院したもののカウンセリングの様な形で話を聞いてもらい、吃音の治療という治療法もなく様子を見ていくしかないと分かった。

息子は徐々に苦しくて息を止めて第一声を絞り出そうとするようになり親としては益々不安に。。

そんな矢先、夫の国内異動の話が出た。これが転機となる。

3月に引っ越しし、4月から新しい場所での保育園に行こうとしたが公立の保育園は既にどこも満員で申し込みも受け付けていなかった。
私はとうとう仕事を辞めないといけないのかと悩んでいたところで希望の光が。

無認可で唯一、2人だけ空枠のある園を見つけることができた。
我が子が2人なのでなんとか預け先が見つかった!と嬉々として見学へ。

そこは自由保育をモットーとしている園だった。
外でも中でも子供本人がその日に遊びたいことを自由にするところ。
公園に行きたい子がいれば行きたい子だけで行く。
本人がやりたいことをしている間、時間制限なしでやらせてもらえる。
発表会や運動会のような練習してお披露目する様な行事はない。

在園児の遊んでいる姿を見た時、こんなにもイキイキ楽しそうにしている子供がいるんだなと思えた。
もちろん前の園でもみんな楽しく遊んでいたがどこか大人の言うことを気にしたり、セーブしながらの様に見えていた。あ〜先生に言うからね〜!と子供同士が言う会話も耳にしていた、、
でもここは喧嘩も大人が仲裁せず怪我をしない程度に見守るスタイル。
どちらかが辞めたいと言ったらやめる、どちらが悪い等周りは口出ししない。
本人同士でとことんやり合うので喧嘩の後はかえって絆が深まっている様子。

ここは我が子に合いそうだ、と夫と二人で直感で思ったがそれが当たった。
引っ越して新しい園に通うのはきっとストレスになると思っていたが全く問題なかった。保育園に行きたくないと一切言わなくなったのだ。
むしろ毎日行くことを楽しみにしている。
そして、、吃音が嘘のように無くなったのである。

その後、我が子の個性をこの保育園で沢山新たに見つけることができた。
夏は虫取りに夢中で一日中虫を取り続けて少し前まで触れなかった色んな虫を沢山素手で捕まえて嬉しそうに家に持ち帰り図鑑と見比べたりする様になった。
今まで一人で黙々と遊んで笑ったりふざけたりもないと言われていたのに、この園ではずっとふざけっぱなし。大人に規制されない分自分の個性を全開に出して笑いを取るようになっていた。

吃音の原因が前の保育園にあったとは言わない。
ただ私自身、新しい保育園に通う様になって我が子への接し方は随分変わった。
以前までは子供を大人の都合でコントロールしようとしていたと思う。
今は子供自身がどうしたいのか?まずそこを大切になるべく見守るスタイルに移行している。
そんなことをしたらワガママでやりたい放題になるのでは?と言う不安もあるがそこは常識的に最低限のルールは守りつつ。

大人だって誰かにコントロールされるのは嫌だ。仕事でも家事育児でも誰かに干渉されて口出しされると面白くない。子供は自分の子供だとしても思い通りにできる所有物ではない。一人の人間として対等に尊重したいと思う。

そして今回、アメリカへ来て新たな生活がスタートする。

アメリカでは息子がどんな風に過ごしていくのか?もしかしたら吃音がまた出るかも?行きたくないと毎日泣くだろうかなんて、あれこれ考えて不安も大きい。
ただ親がそう思っていると子供にも自然と伝わってその感情が伝播してしまうと思っているのでここは我が子の力を信じて干渉しすぎず黙って見守っていこうと思う。
私は私自身のアメリカライフを楽しむぞ。


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