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義母とのなんでやねん!な日々【女心と秋の空 編】


私は主人の実家の家業で働いている。

なので、義理の両親とも一緒に仕事をしている。

住まいこそ別なのだが、義理の両親と毎日顔を合わせていた。

そんかある日のこと。

仕事場で義母が私にこう言ってきた。



「うちに、柿右衛門とか香蘭社のお皿や湯呑が沢山しまってあるのよ。使うこともほとんどないし、使うなら明日持ってくるね。」

                 

キャー♡♡♡

柿右衛門♡♡♡ 香蘭社♡♡♡


ありがたいわ~! 普段そんな高級な食器を買うことないから、ほんと、ありがたい!♡♡♡

その日の夜も嬉しくて主人に言った。


「明日、お義母さんが柿右衛門とか香蘭社の器をくれるんだって。嬉しい!」

器に興味がない主人も、私が嬉しそうだから嬉しそうに聞いていた。

私は器に興味はあったが、自分達が買う時には100円ショップで揃えるくらいに器への出費を抑えていたので、そんなブランド品を頂いて使えることが嬉しかった。


そして翌日

「持ってきたよ。」
と、義母が私を呼んだ。

私はいそいそと近寄った。

そこには皿が入っているであろう箱があった。

「はい、これ。グラタン皿。」


義母が箱を開けて見せた。

ん!?

柿右衛門…?香蘭社…?

見るからにうちにあるような皿に近いような気がする…。


受け取って皿の裏を見ると、《ブル〇ック》のシールが貼ってある。

こ、これ、雑貨屋さんの皿じゃん…('Д')

義母「10年くらい前に、お父さんがボーリング大会のイベントで当てた景品。うちじゃあ使わないから、良かったら使って。」

柿右衛門でも香蘭社でもないそのグラタン皿を、悪びれることなく差し出す義母を前に、

ぐうの音も出ない私…

義母よ、なんでやねん!

  
               である。

どうやら、私に渡そうと自宅を物色中に急に惜しくなったようだ。


そうだった、これぞうちの義母さんなのである。

そんなに、甘くないよね…とつくづく思い知らされ、私は心底こう思った。

『懸命に働いて、いつか自分で柿右衛門と香蘭社を手に入れてやるでー‼ヽ(`Д´)ノ』




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