浄土宗全書15附言
明治43年(1910)10月に刊行した『浄全』第15巻に付録された附言を紹介します。
なお旧字を常用漢字等現在通用の漢字に直し、適宜読点を加えました。
第十五巻附言
一、本巻に収めたる稿本の種類並に稿本貸与諸師の芳名左の如し、
(書目) (稿本種類) (稿本貸与者)
九品往生義 (寛文版) 不染信翁師
往生要集 (貞享版) 宗教大学
往生要集記 (元治版) 同
往生拾因 (貞享版) 同
往生拾因私記 (未詳) 同
往生講式 (元禄版) 本会
決定往生集 (寛文版) 宗教大学
菩提心集 (元文版) 本会
勧心往生論 (慶安版) 本会
勧心往生慈訓抄 (承応版) 神谷大周師
念仏往生決心記 (元禄版) 同
善導大意 (宝永版) 本会
浄土源流章 (文化版) 宗教大学
諸家念仏集 (京都鹿ケ谷法然院蔵本を転写す) 本会
菩薩戒経義疏 (元禄版) 宗教大学
授菩薩戒儀 (文化版) 本会
授菩薩戒儀要解 (文化版) 同
顕浄土伝戒論 (未詳) 野沢俊冏師
一、本巻口絵に撮影登載を許容せられたる、近江坂本来迎寺、東京浅草伝法院、京都東山永観堂並に同情を以てこれが斡旋の労を取られたる、浅草伝法院幹事壬生雄舜師〔慈恵僧正尊影ニ付〕、天台宗大学教授加藤観澄師〔源信僧都尊影ニ付〕、第五教校教授大島岩崎の両師〔永観律師尊影ニ付〕の高意を鳴謝し、併せて本巻出版に際し稿本又は参考として貴重書籍を貸与せられたる大方諸師の好誼を謝す、
因に本巻口絵に挿入せる珍海已講の肖像は、菩提心集元文版の巻初に掲げられたるものにして南京東南院所蔵の原図を模倣縮折せるものなり、此像は或は海公の手書なりと伝ふ、
追記、浄土宗全書既刊の巻数及刊行年月と其発行順を記せば左の如し、
第七巻(明治四十年十二月) 第八巻(明治四十一年四月)
第二巻(明治四十一年七月) 第九巻(明治四十一年八月)
第三巻(明治四十一年十二月) 第五巻(明治四十一年十二月)
第四巻(明治四十二年五月) 第十二巻(明治四十二年九月)
第六巻(明治四十二年十一月) 第十三巻(明治四十三年三月)
第十六巻(明治四十三年五月) 第十巻(明治四十三年七月)
第十五巻(今回発行)
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