浄土宗全書9附言

明治41年(1908)8月に刊行した『浄全』第9巻に付録された附言を紹介します。
なお旧字を常用漢字等現在通用の漢字に直し、適宜読点を加えました。

   附言(第九巻)
一、本全書編輯校合等に関する方針、其他の事項は第七巻第八巻刊行の際附言として陳述したるを以て之を省き、今は本巻(第九巻)所載の書目稿本の種類と其蔵書家の氏名とを記すべし、
 (書目)   (稿本種類)              (稿本所蔵家)
一枚起請文 (黒谷光明寺宝物の原本につき之を謄写す) 本会
一枚起請之註 (寛文四年、広誉校讎上梓の本) 宗教大学
一枚起請文見聞 (同上) 同上
吉水遺誓諺論 (宝永年中上梓) 島村春道師
吉水遺誓諺論附録正流弁 (文政年中、隆円上梓) 吉川沢誠師
一枚起請但信鈔 (宝永年中上梓) 梶宝順師
一枚起請弁述 (写本、吉川沢誠師所蔵本によりて之を写す) 本会
一枚起請文梗概聞書 (宝暦年中上梓の本) 宗教大学
一枚起請講説 (天保年中、的門繕写上梓の本) 同上
漢語灯録及拾遺 (宝永年中、義山校正上梓の本) 同上
和語灯録及拾遺 (同上) 同上
和語灯録日講私(記) (写本、太田密道師蔵本を原稿として宗教大学及里見義隆師の蔵本を参照校正す) 太田密道師
吉水大師小消息諺解 (写本、黒田真洞師蔵本によりて之を写す) 本会
往生記 (筑後善導寺蔵板) 同上
往生記投機鈔 (宝暦年中上梓、華頂山蔵板) 宗教大学
一、本巻を刊行するに丁り、口絵に就ては京都黒谷金戒光明寺の深き好意、又日講私記の黒田聖人の石牌写真につきては伊賀栄林寺静永瑞誠師の与へられたる好情を謝し、書籍に就ては稿本又は参考として宗教大学并に黒田真洞、吉川沢誠、島村春道、太田密道、岡本貫玉、里見義隆、梶宝順等の諸師貸与の同情を寄せられたるを謝す、
 明治四十一年八月二十五日 浄土宗宗典刊行会
追記 本巻の次に第四巻として震旦余師疏釈刊行の予定にて、其原稿本既に過半印刷所に回付せり、

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?