剥離する心
無条件で人を信じられたあとには
しばらく幸福感に包まれるのに
ある日突然
その幸せや温もりに嫌悪を抱き
絶望や虚しさだけが取り残される
それは些細な事
小さな約束が果たされなかった時
繰り返す失望が
これ以上無いくらいの
深い深い穴に変わり
遠く遠く離れた距離が加速する
出来る事ならまた信じてみたかった
1度目はダメでも2度目、3度目と
また真新しい気持ちで向かい合えたら
良かったのかもしれない
でももう重ねられない
失望の沼からは這い上がれそうにない
何でもない顔がどうでも良くなって
仮面ごと
表皮ごと
剥がれ落ちてしまったみたい
もう、以前の心は持ち合わせていないので
これからを語り合う事はないでしょう
そうやって
何事もなかったみたいに
其々の道が
混じり合う事なく遠退いていくのでしょう
2021.03.07
DANPEN
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