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男性保育士特有の悩み

今でこそ自分のクラスを持ち、後輩を指導する立場になった私。しかしこれまでも現在も、男性保育士特有の悩みがあります。

まず職員が私の他には女性しかいません。もともと女性と話すことが得意ではなかった私にとっては、新任の頃は他の職員とのコミュニケーションがとても苦手でした。年齢が近ければ近いほど変に意識してしまい、必要最低限の会話しかできませんでした。自分よりはるかに年上の方とは普通にしゃべることが出来たのですが。

その為、休憩時間は私語は皆無。外に出て近くのパチンコ屋の喫煙ルームで煙草を吸い(万が一保護者に見られたら印象が悪いため、外にある公共の喫煙所は使えない)、吸い終われば更衣室にこもって数十分寝る、そういった生活でした。それは今でもあまり変わっていません。

それでも自分なりにコミュニケーションはとろうとしました。年度初めや忘年会等、節目節目で職員全員の飲み会はありました。飲み会は好きなのでお酒の力を借りつつあまり話したことのない先輩に話しかけたり、2次会連れて行ってほしいと伝えたりしましたが、先輩は先輩でコミュニティーがあり、私にあまり2次会は来てほしくなかったのでしょう。やんわり断られました。

私は保育士になる前、別の仕事をしていた経験があります。その頃は後輩に誘われたら喜んで飲みにつれて行っていたし、先輩も連れて行ってくれていました。その為、飲みにつれて行ってほしいと言って、断られることにおどろきました(別におごって欲しいと言うことではないのに)。

女性だけで、仲の良い人だけで話したい事があったのかもしれませんが、まだ右も左も分からない後輩に冷たくないかと感じました。別に嫌われていたわけでもないと思うのですが。

今でもあまり女性職員とのコミュニケーションは得意ではないですが、後輩職員数名と多少仲良くなり、たまに飲みに行ったり遊んだりする関係になりました。しかし、それは自分の力ではなく、1年下の後輩が5人ほどいて、そこの飲み会に私のことを誘ってくれるようになったのがきっかけです。

そこで仲良くなることで少しづつ自分を出せるようになり、今ではそこまでコミュニケーションのことでは悩んでいません。後輩が誘ってくれなかったら今でも悩んでいたかもしれないので感謝をしています。

次に挙げるのが女性関係の事です。園長、副園長や、既婚者の職員から「彼女はいるの?」「早く結婚しなよ」といった会話を良くふられます。初めは誰にでも言うのか?と思っいましたが、どうやら私にだけ多い様子。「欲しいですねー」「相手がいないですー」などと言って濁していましたが、仲の良い職員から嫌な話を聞きました。

「(私)先生は〇〇先生の事が好きなんだと思うって話をしてたよ。」    なんだそれは。  詳しくはもっと細かな話もしていたようですが割愛します。その話を休憩室(職員・パートが昼食を食べる部屋)で大声で話していたそう。うちの園では休憩時間が人によってバラバラですが休憩時間になったら昼食はその部屋で食べます。

その為その話は聞きたくなくてもそこにいるだけで聞こえるので、話に参加していない他の職員にも聞かれたという事。まず、当事者がいないにしてもそんな話をするならもっと人がいない所でやって欲しい。どう思おうとかまいませんが(悪く言われるのは嫌だけど…)関係のない人の耳にまで入るのは勘弁してほしいです。

そして私だけではなく名前を出された職員にも迷惑がかかります。実際それは事実ではなかったのですが、そんな雑談に名前を出されるのは嫌だろうなと思います。女性社会の事は詳しくないしよく分からないので女性にきいたらこんな話はありがちなのかもしれませんが、私にとってはとても嫌な話でした。

6年間勤めてきて思いますが、どうやら私に対しては何を言ってもいいような雰囲気が園内にはあります。それは信頼関係が築けた証、と言ってしまえばそれまでですが、私以外の人に迷惑がかかるようなことは言わないでほしいなと。

時間がたって今では「話題になることは気にかけてくれているってことか」と、思うようにしましたが、女性関係の話をふられると「またか」と言う気持ちになってしまうのは治っていません。いつか気持ちよく話が出来るようになるのでしょうか。

男性保育士特有の悩みと題名には付けしましたが、もしかしたら私個人だけの悩みかもしれません。幸い今までのクラスの保護者には恵まれて、「あの人は男だからうちの子を触らせないで」「おむつ替えさせないで」等のよくある話は私は言われたことがありません。世の男性保育士さんはもっとつらい経験をしているかもしれないので私なんか幸せ者なのでしょう。今では上記の2つの事柄は、そこまで悩んでおらずやっていけているので、同じような悩みを持つ人がいれば「何年か続けていれば何とかなるもの」と、実りにならないアドバイスをしてあげたいです。

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