ピントの合わせ方の上手さは、マーケターにとって必要な要素だと思う。
マーケティングとは何か?とかそういう定義問題は一旦おいておいて、日々、マーケティングに携わっている者として「どうやったらマーケターとして市場価値が高められるかな」と考えながら書いている。同じように市場価値高めたいと思っている人の参考にでもなってくれたら嬉しい。
ここでいうピントとは?
Perspective(パースペクティブ=遠近感)のことである。簡単にいうと「今、仕事のどの部分を見ているか」という話だ。僕の専門はデジタルマーケテイングであるが、仕事において、このピントの調節がうまくできるかどうかで成果が左右されると思う。デジタルマーケティングで考えると、上流になれば戦略構築から、下流になればオウンドメディアの運用やSNS運用、広告運用などと同じデジタルマーケティングの仕事でも遠近感が存在している。
ピントの調節は大事、なぜ?
結論からいうと、成果に直結するから。
つまり、こういうメリットがある
① 戦略、戦術の精度が高くなる
② 目的と手段の逆転を防ぐことができる
① 戦略、戦術の精度が高くなる
当たり前の話だが、筋の良い戦略とそれを実行できる力があれば、基本的には成果はついてくるはずだ。上流から下流まで、ピントの近いところから遠いところまで。両端の解像度が高ければそれだけ戦略、戦術の精度は高くなるし、実行力も高まる。戦略を描ける人間が現場も知っていれば、意思決定も早くなるし、なんなら自分でやれるから実行力は高くなる。
② 目的と手段の逆転を防ぐことができる
「現場」に意識が集中している時によくあるパターンだと思う。ピントが現場に寄りすぎていてうまく調節できていないというケースだ。よく例えられる話であれば「穴の空いたバケツ」の話。仮に集客で素晴らしい結果を出していたとしても、そもそものサービスがユーザーを満足させられるものでなければ意味がない。ピントの調節がうまくできる人であれば、早い段階で注力すべきはまず「サービス改善」という意思決定にいたるはずだ。ピント調節がうまくできれば、この目的と手段の逆転現象は起こりにくいと思う。
という具合だ。
これはマーケティングに限った話でなく、使える考え方だと思う。真にビジネスをグロースさせることができる人材は希少だし、周りのそういう人をみているとこのピントの調節が上手だなと感じることが多い。
ピント調整をできるようになるには両端を知ること
では、どうやったらこの「ピント調節」は上手くなるのか?
それは超シンプルで「両端を知る」ということ。現場のみしかこれまで携わってこなかったというならば、実際に戦略に踏み込んでみる。戦略を理解しようとすることから始まり、自分で戦略を描いてみるトレーニングをする。事業会社のマーケターならやりやすいと思うし、支援会社でもクライアントに踏み込んでみることはできるはずだ(教えてくれるかどうかは信頼関係次第)。逆に戦略は描けるけど現場は…という人は実際に自分で手を動かして、現場を知るこだけの話だ。本当にシンプルな話だが、これを繰り返すことでピント調節は上達していくはずだ。
真にビジネスをグロースできる人材は貴重だ。
どの企業もビジネスをグロースさせる事ができる人材は欲していると思う。今回、書いたビジネスおけるピント調節の話はマーケティングに限った話ではないと思う。僕自身、起業していたときに痛感した。「上流から下流まで遂行できる力があればもっとうまくやれたのになぁ」と。自分の市場価値を高めるためにもこの考え方を意識して修練していこうと思う。
おわり