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3才と、ヤクルトと、副反応と

わたしはその時

自販機から出てきたヤクルト2本を持って

これから妹を産もうと分娩室に運ばれていく母に

渡しにいった。

今にもオバケがでそうな古い病院の暗闇に

母が吸い込まれてしまわないように。

「ママ、ヤクルトあるからがんばってね」

そんな気持ちだった。

「わたしももう一個のヤクルト飲んで待ってる」

そんな風に思っていた気がする。


昨日ワクチンの副反応で1日寝ていたのだけれど

何度も娘が隣にきては

ニコニコして励ましてくれてるようだった。

隣でお昼寝してくれた時なんかは

すごく安心した。

その姿と昔自分が出産前の母にしていたことが

重なったのだ。


わたしはあの時の光景や気持ちを

今もよく覚えている。

ということは、

同じ年になったこの子も

これからあること、今日のことだって

ずっと忘れずにいるのかも知れない。

そう思うと、不思議な感覚におそわれた。


しばらくボーっとしていると

夫が「どうしたの?」

と顔を覗き込んできた。

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こう
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