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初めて生い立ちを語ったvaundy2万字インタビューを読んでの感想。
vaundy初表紙のロッキング・オン・ジャパンが、ウェブで売り切れ続出という情報を聞いて、発売日に本屋へ駆け込みました。売り切れているところが続き、3店舗目でやっと、ゲット。いい汗をかきました。久しぶりにどうしても欲しいと思うものに出会って、嬉しい買い物が出来ました。
早速読んでみての感想を書いてみたいと思います。
(思わぬ長文になってしまいました。
お付き合い頂ける方はどうぞ☆)
ちなみに、最近のvaundyおすすめの1曲はこちらです↓
①幼少期はいつも歌っていて、通報されて警察を呼ばれたこともあるが、それでも気にせず歌っていたらしい。
このエピーソードを聞いて、やっぱりvaundyの根っこは歌い手で、普通に話している時よりも、歌っているときの方が平常で、歌が彼の声(会話)なんだろうなと感じました。
1つ1つの音に感情が乗っているのも、毎日歌って声が生活の一部になったからなんだろうと思います。
②天才でも、奇才でも、変人でもなく、超人。
膨大な情報を浴びて、それを普段から沢山のノートやスケッチブックにアウトプットする生活を送っているそうで、スルー観するという同時進行で作業を行うこと(映画を見ながら何かを作るとか)も多いそうです。
それだけ沢山のものに触れて、それを頭の無意識の領域に貯めていき、筋肉で曲を作ると言っていました。常人にはできない技だなと思います。何かを卓越したような超人的スキルを持った人に思いました。
③将来的に総合芸術家として音楽映画を撮って、世界で勝負してほしい。
これは、彼の活動や発言を見ていて感じることなのですが、今作っている音楽と映像をもっと規模を大きくしていって、音楽と映像だけの映画を作って、それを世界で流すというのを見てみたいです。
以前あるインタビューで音楽では世界に行けない、映像をしたいというような発言をしていたので、いつかそういう映像を使って世界と勝負しようとしているのかなと感じました。
④全体を通して感じたこと
全てを読み終えてみて思ったことは、今vaundyは殺伐としてストレスフルな生活の中にいるんじゃないかと言うことでした。いろいろと余裕がない感じが紙面から伝わってきました(ちょっと心配)。
あとは、物凄く尖っていて、熱い人だなと感じました。
彼の作るロックも大好きなのですが、そういう精神性が彼の中にあることが分かりました。
根底に怒りがあると言っていて、読んでいて、クリープハイプの尾崎さんと被るところがあるなと感じました。(江戸っ子いうところだったり)
どこまでも泥臭くて、人間的で愛情のある人だなって思いました。
芸術家って人から離れて、何かを作っているイメージがありますが、彼は、周りに委ねられるところは委ねて、ちゃんと人と関わり揉まれながらここまできている様子が面白いなと思いました。
今時の(沢山の情報がある)環境の中で、新しい価値観や機器に囲まれながらも、内にあるものは、いつの時代の若者も持っていたであろう、人間的な感情(怒りやハングリー精神)なんだなと思いました。
全然知らない鎧をつけた、中身は見覚えのある人って感じがしました。
その身近さやポップさがこれからの彼の武器になると思うし、広く愛されて音楽が拡大していく要因になるのではないかと思います。
⑤インタビューの中で気になった箇所
●期待されて「すごいね」って言われた瞬間に「いや、本当は違うんですよ」って言いたくなるっていうところがあるんです。
ーそれはどうしてそうなるんだと思う?
●自分が優れているとは全く思っていないからなのかな。そういう精神を昔から持っている。だからそこは他の人とはちょっと違うかもしれない。友達とかとも感覚が合わない時があって、「なんでおまえそこにいるの?」って言いたくなっちゃう。
ー人に対してというか、自分内のクリアラインが高いって感じだよね。
これを読んで、vaundyの中では、他人の評価は関係ないのかなと思いました。ものを作る上では、あくまでも自分の中に設定した目標があって、そこを目指しているんじゃないかなって。だから、人よりも「優れている」っていう価値基準でそもそも図ること自体の概念がないのかなと思いました。
そういう感覚って、見習いたいなって思ったし、ものを作る上で、余計な制限だったり、見栄だったり、他人の目を気にする窮屈さがなくなるんじゃないかなって思いました。
やっぱりコード進行とメロディと歌詞って、組み合わせが無限だって思われているかもしれないですけど、めちゃくちゃパターン少ないと思っているんです。
数学的というか、要するに「リズム+コード=メロディ」なんですよ。
むなしいことに、みんなが文系だと思っているものって、ほとんど理系で、数字で置き換えられちゃうというか、全部プログラムなんだって思いますね。
わたしは、曲を作ったことがないので詳しく分かりませんが、業界の人も注目するだろう曲作りに関して、手の内が明かされた箇所だったんじゃないかと思います。
音楽が数学的で理系だというのは、最近読んでいる「蜜蜂と遠雷」の中でも出てきて、驚いた考え方でした。
わたしは、自分は文系だと思っているので、意外とわたしが普段やっていることでも、数学的要素が入っているのかな?と考えてみると、不思議な感じがしました。
今のもの作りに必要なものって、絶対的なデザイナーとしての気質(時代背景や時代の進み、そこにどういう人がいて、どういう言語を話すかなどを分析して問題解決に使う力)と世の中を変に捉えるアーティスティックさみたいなもの、それを同時に持っていないともの作りがうまくいかない。
この部分も、とても興味深かったです。前半の、需要に対して答えられるデザイナー力のところは分かりますが、「世の中を変に捉える」という表現がすごく面白いなと思いました。人とは違った視点でモノを捉える力ということだと思いますが、スパーンと確信をつく言葉だなと思います。
もっと汚れる仕事をしたいっていうのはたぶんあった(スーツを着て働くのではなく)。でも何かをしたいっていうよりは「今これを作りたい」っていうのをずっとやってたから今ここに来たんだと思う。
…意味のわからない謎の自信、自分すげえなって思えたおかげでここまで来れた。
子供の頃って、謎の自信があったなってこれを読んで思い出しました。自分すごいじゃんって疑いなく思えていた時期。
いつそれがなくなったんだろうと振り返ったりもしましたが、何かあった時にこういう根拠のない自信ってすごく自分を下から支えてくれるなと思います。
昔の感覚を思い出して、わたしもそう感じられるよう意識したいなって思わされました。
まとめ
vaundyがこんなにしゃべる人だとは思っていなかったので、2万字インタビューの中でも語り尽くせないくらいの熱量を感じ、もっともっと彼の正体が知りたくなりました。
いろいろ語る中でも、やっぱり謎なところはありますし、発言のすべてが本意かどうかも分かりません。
ただ才能のあるアーティスト、芸術家として毎日彼の音楽に触れて様々な影響を受けているので、その輪郭に触れることが出来て、すこし謎が溶けたような、また深まったような感覚でした。
彼の中には創造のつかない物凄いものが詰まっていそうだと感じさせられたインタビューでした。
vaundyの第2章。「戦い編」と名付けられた道がどうなっていくのか楽しみで仕方ありません。パンクロックを今年どこかでやるかも?らしいので、ロック好きとしてはかなり期待しちゃいます♫
☆お付き合いいただきありがとうございました☆輝ーコウー
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