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062 壁壁壁 表から式へ

 壁について、これだけ議論を巻き起こしくれた国民民主党玉木代表に敬意を表したいと思う。一方、この問題を放置してきた他の政党にはトコトン反省していただきたい。
 ランチェスターの法則というのがあるが、かつての日本維新は地域戦略で成功した。今回の玉木代表は政策面でこの法則を適用したと考えらる。小泉純一郎氏の郵政民営化も同様だ。ランチェスターの法則は、小が大を攻略する際の有力な戦略について説いている。
 話が横道にそれたが、「壁」とは何か、なぜ壁ができるのかについての議論は為されない。今回は税金の問題であるが、年金の掛金や健康保険料など、様々なところに壁がある。実は、「壁」と密接に関わっているのが「表」である。税金は税理士が、社会保険料は社会保険労務士が綿密に計算しないと算出できない。何故か。それは、税金や社会保険料が「表」で示されていることによる。自分の金額は、その表のどこに示されているのかを見つけるのが極めて難しい。複雑なので、ほとんどの人は自分の税額や保険料を計算することができない。もっとシンプルな時代もあったと思うが、改訂改訂でどんどん複雑になって、税理士や社労士の仕事も増えた。ここにメスを入れようという主張は聞いたことが無い。
 私が考える方法は、「表」から「式」に変えることである。今でも、%で表されるものがあるが、これは簡単な一次式である。所得税は累進課税となっているので、一次式では表せない。表と組み合わせて計算することになる。この仕組みは、足し算、掛け算しかできなかった時代の遺産と思われる。複雑な計算でもプログラムできれば簡単に計算できる時代である。表ではプログラムは難しいが、式では簡単である。二次式くらいは朝飯前であろう。
 表では階段状に表されるものも、式ではスムーズになる。そこには、壁というものは生じない。階段ではなく、滑らかな坂になる。議論が、式についてなされると、その結果を反映させるのは簡単である。どなたか、「表」から「式」への変更について立案していただける方はおられないだろうか。

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