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042 日本再生

 日本再生の切り札は、唯一「民意の尊重」にあると確信する。

 失われた30年の間にあらゆるところで「忖度」が蔓延してしまった。政府自治体だけでなく、産業界、研究開発、教育、文化、マスコミなど日本の隅々まで忖度病が拡がった。もともと日本の風土は忖度を重視する側面があるが、この30年間に一段と強化された。もちろん、安倍一強によって頑強に確立されて岩盤となった。
 では、例外はあるのか。ある!それは忖度が入り込めないような厳しいルールと勝敗によって成り立っているスポーツ界。厳しい戦いを勝ち抜くには忖度が入り込む余地はない。また、世界基準で評価される芸能界も忖度は入り込めない。この30年間で日本が活躍したのはこのような世界である。代表はもちろん大谷翔平選手である。野球だけでなく、サッカーやバスケットなど、世界で活躍するスポーツ選手は多い。また、音楽界でも、ピアノやバイオリン、チェロなど世界のコンクールで日本人は活躍している。アニメやアニメソングなども忖度している暇はない。このことを私達は真剣に考えた方がいい。
 つまり、この30年間に日本は多くの分野で劣化してしまったが、日本人は決して劣化していないということだ。忖度は、権力や上司におもねるだけでなく、確実に出る杭を叩き、新たな芽を摘んでしまう。日本再生については、様々な有力な手立てが考えられているが、それらのほどんどは埋もれてしまっている。
 では、どうすればいいのか。簡単である。それは、あらゆる権力の源泉である国会から忖度の根を断ち、埋もれた民意を手にすることである。現行の小選挙区制は民意を反映できていない。あまりにも多くの死票によって正確な民意を反映できない。絶対得票率が20%程度で権力を握れるような仕組みが諸悪の根源であることを認識して、そこから手を付けるべきである。
 もちろん、現在の自民党政権は現行制度の維持に躍起となるから、野党に期待するしかない。野党は、まずそのことだけを訴えて次の選挙を戦い、政権交代後に直ちに着手すべきである。大きく歪んでしまった現行の選挙制度を改めることができて、少しでも真の民意に近づけられるような選挙制度が確立できれば、日本人は様々な分野で活気づき、そこから日本の再生が始まることになる。

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