見出し画像

代表ウィーク感想:ポルトガル

おことわり


円安の影響を受けまして、今回からnoteの値上げを決断いたしました。たくさんの人が買うと百万馬券みたく会社にバレる可能性がアップするので、よいこのみんなは買わないでください。私をクビにしたい人だけ買いなさい。


 相当遅いが、前回の代表ウィークの話。ポルトガルは、W杯プレーオフでトルコ、次いで北マケドニアとの対戦となり、無事2連勝でW杯出場を決めた。ロナウド、ペペ、フォンテ、モウチーニョにダニーロは最後のW杯となることが濃厚で、ひとまずは彼らが無事出場できたことは心よりお祝い申し上げたい。ポルトガルと対戦する予定だったイタリアはどこに行ったのかが不思議だが、ジョルジーニョのPKは真の母国ブラジルへと向かったのだろう。サッカーは個人技の足し算じゃなくチームスポーツだそうだが、イタリアは足し算にもなっていなかったようだ。

トルコ


 冗談はさておき、まずはトルコ戦から。ポルトガルはこの試合から4-1-3-2を用いている。元々の基本フォーメーションであり、ポルトガルに合ったフォーメーションだろう。4-3-3、3-4-1-2にマイナーチェンジはできるが、ポルトガル語圏にはやはりプリメイロ・ボランチとセグンド・ボランチが似合う。
 この試合ではそれ以外にもいくつかの変化が見られた。
 かなり大きな変化はGKだろう。この試合からディオゴ・コスタに切り替えたが、10年以上ゴールマウスに君臨し続けたルイ・パトリシオを切るのはかなり重大な決断だったはずだ。もっとも、EURO20の戦犯の一人でもあり、むしろ遅すぎたくらいなのだが。D・コスタはまだ若く、ポジショニングもしっかりしている。スマートにボールを繋げるのも強みで、相対的に弱いCBのビルドアップ能力をうまく補完できそうだ。
 回帰した4-1-3-2の「1」を担うアンカーは、ベテランで本職IHのモウチーニョだった。サントス監督が使ってきたアンカーと言えば、ダニーロ・ペレイラやウィリアム・カルバーリョのような重厚で静的なタイプだったが、今回はそのダニーロがCB起用しなければならないシチュエーションに陥り(トルコ戦でぺぺがコロナ陽性で欠場、ディアスが負傷で招集外)、パリーニャが負傷明けで招集外だったためモウチーニョの起用を決断。前に5枚を置くシステムでは、その5枚の守備貢献と運動量もさることながら、アンカーのカバー範囲も広がる。そこで本職IHで運動量豊富な、経験値があってポジショニングもしっかりしているモウチーニョは確かに適役となる。だからこそ、攻撃面ではビルドアップ時にDFラインに落ちることもなかったし、積極的に組み立てに関わろうとはしなかった。そんなことをやっている暇があれば、ネガティヴ・トランジションに向けてポジションを取っておいてくれということだろう。
 4-1-3-2を導入したことで、2列目の守備能力が要求されるわけだが、そこで右サイドに入ったのがオタヴィオだ。ディ・マリアを育てた国らしい、献身的なサイドアタッカーである。この試合では右サイドハーフとして、サイドバック、いやサイドファ〇クのカンセロのうんぽこ守備をフォローしながら、右サイドでバランスを取ってビルドアップやランニングで陰ながらの貢献を続けていた。営業所でいつも同期(※これまでの2週間で研修資料、通帳、弁当を忘れたツイッタラー顔負けのホンモノ)の尻拭いをしているLLNK_1206みたいだね。それにしてもカンセロって名前からして守備が下手そうである。ヘディングでオウンゴールしそうだし。

ここから先は

3,614字 / 10画像

¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?