
物価高に対応するメンタルづくり
物価が継続的に上昇するインフレ時代にどう生きていくか、
様々な情報がサービスとして提供されています。
はじめに断っておきますが、私は公民(政治経済)を指導していた時期がありながら、資産運用等についての知識は薄いですし、興味自体もほとんどありません。ただ、公民(倫理)を担当していたからこそ、
物価高を幸せに生き抜くためのマインドには興味があります。
今回はそんなお話です。
(具体的な解決策は出てきません)
(エビデンスのない話です)
1.物価高
物価高、インフレが起きていることは、ニュースを見ているとよく分かります。最近は人手不足も相まって、物流にも大きな影響があるようですね。
レギュラーガソリンの価格は私が物心ついた時は、2桁の価格表が当たり前で、つまり100円を下回っていました。今でも、小学生の頃に、3桁の価格表示に向けてガソリンスタンドが準備をしているというニュース報道を見た覚えがあります。経済産業省のページによれば、96年から05年頃にかけては、レギュラーガソリンは90円台が相場だったようです。
それが20年ほどの間に、200円に迫るようになったのですから、経済について知識が薄くとも値上がりというのは感じられます。しかも、初任給の引き上げなど、物価に合わせて給与も上がるように向かってはいますが、実態としては物はインフレしているのに給料は追いついていないという感じではないでしょうか。
2.タイムトラベルとレートの違い
もし、今タイムマシンがあり、それでガソリンを運ぶことができれば、新手の貿易ができると思います。
すなわち、タイムマシンでガソリンが90円台・80円台の時代に行き、安価でガソリンを仕入れて、タイムマシンで現代の物価高の時代に戻り、仕入れたガソリンを今の価格で売るわけです。すると差額分が儲かります。もっとも、あまりに大量に過去でガソリンを仕入れてくると需要と供給のバランスが崩れて、今のガソリン価格もが変わってしまうかもしれません。
しかし、タイムマシンというのは突飛な話ですが、差額分で儲けるという考えは社会科ではよく出る話です。
例えば、ペリー来航に伴い、開国し、その後諸外国と貿易をするようになった日本は、多量の金を海外に分け与えてあげてしまうこととなりました。この原因は、金・銀の交換レートの違いです。
貿易開始当時、諸外国では
金:銀=1:15
すなわち、銀を15枚用意してはじめて金が1枚手に入ったわけなのですが、
日本は
金:銀=1:5
だったので、銀が5枚あれば金が手に入ったのです。
だから、アメリカなどの諸外国の人にしてみれば、仮に銀を15枚もっていれば、自国内(アメリカ)で金と交換したら1枚しか手に入らないが、日本で交換すれば3枚の金が入手できるという状況になったわけです。
レートが違うからこそできた、金の増やし方です。
このようなレートの違いを活かした利益は、日本国内で完結する事案でも発生していたそうです。
明治初期、新政府は新たな紙幣である、太政官札を発行しますが、まだ民衆が貨幣の価値を認識していなかったために、この太政官札はうまくいかなかったようです。太政官札は、不換紙幣と呼ばれる金貨と交換できないものだったこともあり、当時の人々からすればただの紙切れのようで価値が認められなかったようです。
結果的に、太政官札は値崩れしてしまい、本来の額面の価値を失いました。イメージとしては、今の1万円札が7千円分しか利用できなくなるようなものです。しかし、逆にいうと、それだけ価値の薄い紙切れかもしれませんが、本来であれば1万円(仮)するものが7割(仮)といった低いコストで手に入るということです。
太政官札の価値が下落している間に安くで収集し、価値が正規のものに戻ったタイミングで利用するという賢者が明治時代に存在したそうです。
話を何段階か戻し、ガソリンの話にしますが、やはり90円台の世界と今とを行き来さえできれば、おそろしい商売ができそうです。
3.物価高へのマインド
さて、ようやく本題です。170円ほどのガソリンが高いと思うのは、90円台などの今より安価な時代を知っているからだと思います。仮に、生まれた時から、車に乗り始めた時から170円で生活している人がいれば、170円を特別高いとは思わないでしょう。
また、こんなこともあるかもしれません。ガソリンが90円台の時代の年収が250万円だった。今も同じくらい車に乗るとして、年収は1億である。その場合、ガソリンが値上がりしたことは感じるでしょうが、収支の中の存在感としてガソリンの存在感はそこまで厳しくないのではないでしょうか。もちろん、その1億円で事業をするなどというのであれば別でしょうが。
何が言いたいのかというと、物価高への精神的ストレスを抑えるためには
①別の地域や別の時空と切り離して考える
②物価高に備えて事前に自分を逞しくする
のどちらかがよいのではないでしょうか。
①あの時良かったな、あそこの地域はいいな、今があの時だったら、ここがあそこだったらと考えるのではなく、その時やそこは自分のいる現実と違う世界だと割り切って、目の前の現実だけに注視する
②もっと生きていく上で困難な時代はやってくるはずだと常に想定して、(経済的準備だけでなく)精神的にも覚悟を決めておく、余裕のあるうちに精神的な投資を自分にする(本を読むなど)
絶対的に考える/相対的に考える
その両方を組み合わせなければ生活はできないと思います。
今、ここ、という絶対的な視点
相対的にレベルアップする
この掛け算が物価高以外にも太刀打ちできるマインドをつくると思いました。
根拠も証拠もない話です。
私の隠せない本音は、もう少し安かった時代が懐かしいです笑