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江戸川区男性殺害事件公判傍聴記・2025年1月16日(被告人:尾本幸祐)

2025年1月16日

東京地裁17刑事部ABD係

710号法廷

事件番号:令和5年合(わ)第92号

罪名:住居侵入、殺人

被告人:尾本幸祐

裁判長:中尾佳久

書記官:大林晃己


<法廷の風景>


この事件は、2023年2月24日、中学校教諭の尾本幸祐被告人が、被害者を殺害したとされる事件である。当初は強盗殺人での起訴が予想されていたが、結局は単純殺人で起訴された。

9時15分には、22人の希望者が並んでいた。傍聴人は更に並び、職員は、傍聴席は30であると告げていた。刑事事件を起こした傍聴人の姿もあり、合計で50人ほどが並んだ。

検察官は、髪を後ろで束ねた中年女性、眼鏡短髪の30代ぐらいの男、白髪交じりの初老の男性。その後ろに、眼鏡をかけた初老の男性と、髪の短い中年男性が座っている。

弁護人は、かつて竹澤章一被告人の弁護人を務めていた、髪のもさもさした中年男性が一人だけであった。

記者席は、20席も指定されており、すべて埋まった。異例の数の記者席であり、事件がいかに注目されているか、示している。

裁判長は、髪の短い、がっしりした体格の中年男性であった。入廷し、傍聴人の次のように告げた。

裁判長『本日、10時開廷の予定でしたが、少し支障あり、10時10分となる。少しお待ちください』

そして、被告人が入廷する。眼鏡をかけ、髪の短い、痩せた大人しそうな30代の男性である。鼻は尖っている。ノーネクタイであり、白いワイシャツの前を開け、黒いスーツジャケットを着ている。入廷時、弁護人の方に礼をしていた。弁護人の隣の被告席に座り、前を向いている。

裁判長『尾本被告人、10時10分の予定となった。少しお待ちください』

被告人『承知しました』

その後、裁判官や裁判員が入廷する。裁判官は、マスクをかけた中年女性と、眼鏡をかけた30代の男性。

裁判員は、痩せた中年男性、若いショートカットの女性、ロン毛の若い男性、眼鏡をかけた中年男性2名、眼鏡をかけた初老の女性。

10時10分になり、尾本幸祐被告人の初公判は開始された。


裁判長『それでは開廷いたします。被告人は、証言台の前に出てください』

被告人は、一礼し、証言台の前に立つ。裁判官にも礼をする。

裁判長『名前は』

被告人『はい、えー、私の名前は尾本幸祐です』

裁判長『生年月日は』

被告人『えー、私の生年月日は、昭和61年の7月10日生まれです』

裁判長『本籍は』

被告人『えー、私の本籍地は東京都江東区(略)です』

裁判長『住所は』

被告人『住所は、えー、東京都江東区(略)です』

裁判長『仕事は』

被告人『はい、えー、私の職業は地方公務員です』

裁判長『始めに検察官から起訴状朗読があります。聞いていてください』


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