東京都連続昏睡強姦事件公判傍聴記・2021年12月15日(被告人:丸田憲司朗)
2021年12月15日
東京地裁第18刑事部
713号法廷
事件番号・令和2年合(わ)第314号等
罪名・準強制性交等、住居侵入、準強姦、準強制わいせつ
被告人・丸田憲司朗
裁判長・野村賢
書記官・林田由衣
13時ごろ、既に法廷前に8人ほど並んでいた。傍聴席は26席と書かれた立札が、法廷前に立てられていた。
13時17分、20数人が法廷前に並ぶ。同時刻に、入廷が許可される。当然ながら、満席となる。
検察官側の席に、衝立がひかれた。
弁護人は、眼鏡をかけた七三分けの老人一名。
検察官は、髪を後ろに撫でつけた、眼鏡をかけた中年男性。
関係者らしき女性三名が、検察官側の席に座る。おそらく、被害者側関係者だろう。
裁判長は、眼鏡をかけた眉の濃い初老の男性。裁判官は、短髪の30代ぐらいの男性と、眼鏡をかけた痩せた中年女性。
被告人は、ムーンフェイス状に顔の膨れた、色の白い、中肉中背の男だった。顔はやや赤く、アトピーだろうか。頭は、長めの丸坊主である。マスクで顔は隠れているが、SNSの優男風の風貌とは、似ても似つかない状態になっていると思えた。ノーネクタイであり、白いワイシャツ、黒いジャケット、黒い長ズボンという出で立ち。ジャケットのボタンは一つだけ留めており、茶色いサンダルを履いている。前を向いて入廷。手を、腹の辺りで組んで座る。
被害者参加代理人らしき40代ぐらいの男性が、検察官の後ろに座る。
13時30分、女性の検察官あるいは被害者参加代理人が入廷する。
こうして、13時30分、丸田憲司朗の第三回公判は開廷した。この日は、追起訴審理とともに、被害者の証人尋問が行われた。
裁判長『裁判官が変わった。双方、従前のとおりですか』
検察官弁護人、双方とも、主張は従前のとおりで変わりないと述べる。
10月26日、8件目の起訴がなされた。被害者秘匿決定がなされており、今回の被害者はHさんと呼称する。本日は、3月14日に起訴がされた4件目の追起訴審理を行う。
裁判長『座って』
被告人は、証言台の椅子に座る。
裁判長『裁判官が変わる。審理を行う。名前は』
被告人『丸田憲司朗です』
裁判長『4件目の審理を行います。起訴状を読み上げますので、聞いていてください』
<令和3年3月14日付追起訴状>
公訴事実
被告人は、平成30年4月27日午後11時44分ごろから同日28日午前8時53分までの間、東京都中央区八丁堀3丁目2番3号アーク銀座京橋1006号室当時被告人方において、被害者D(27)が熟睡するため抗拒不能であることに乗じ、同人に対し、陰部に指を入れるなどし、性交および口腔性交をしたものである。
罪名及び罰条・準強制性交等
裁判長『起訴状を被告人に見せて』
検察官は、被告人に起訴状を見せる。
裁判長『名前の確認を』
被告人は、被害者の起訴状の名前を確認する。
裁判長『被告人には、黙秘権があります。最初から最後まで、黙っていることができる。答えたくな質問に、答えないことができる。答えたことは、有利にも不利にも証拠になる』
被告人『はい』
裁判長『事実については』
被告人『えー、一連の事件当時、私は多種多様の向精神薬やアルコールを摂取していたため、えー、要否については明らかにすることができません』
認否を行う声は、消え入りそうで、とても小さかった。
裁判長『何?』
被告人『要否ですね』
裁判長『続けて』
被告人『しかし、逮捕されてからずっと、四谷警察署に留置されており、なかなかお詫びする機会がありませんでした。ここでお詫びします。Dさん、申し訳ありませんでした』
被告人は、マスクを直し、検察官の方に頭を下げた。
裁判長『確認する』
被告人『はい』
裁判長『多種多様な向精神薬やアルコールを摂取しており、明確に答えられない』
被告人『はい』
裁判長『弁護人は』
弁護人『公訴事実を争います』
裁判長『被告人は、元の席に戻ってください』
被告人は、被告席へと戻る。
裁判長『検察官、冒頭陳述を』
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