米国株、ダウ続伸し13ドル高 消費関連株や景気敏感株に買い ナスダック反落

米国株、ダウ続伸し13ドル高 消費関連株や景気敏感株に買い ナスダック反落

米国・欧州株概況
2023年10月18日 5:43

【NQNニューヨーク=川上純平】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に3日続伸し、前日比13ドル11セント(0.03%)高の3万3997ドル65セントで終えた。同日発表の9月の米小売売上高が市場予想を上回る伸びとなった。米経済が想定以上に強いとの見方から、消費関連株や景気敏感株を中心に買いが入った。半面、米長期金利が上昇し、株式の相対的な割高感が意識され、ダウ平均は下げて推移する場面が目立った。対中輸出規制の強化による半導体関連株への売りも重荷だった。
9月の小売売上高が前月比0.7%増と市場予想(0.3%増)以上となった。米経済の大半を占める個人消費が「堅調さを保っている」(ウェルズ・ファーゴのティム・クインラン氏)との見方が広がった。想定以上の小売売上高を受けてクレジットカードのアメリカン・エキスプレスやスポーツ用品のナイキなど消費関連株が買われた。化学のダウや建機のキャタピラーも高かった。
中東情勢を巡っては、バイデン米大統領が18日にイスラエルを訪問することが決まった。短期的に事態が急激に悪化しないとの見方が浮上し、投資家のリスク回避姿勢がやや後退した面があった。
一方、米長期金利は4.8%台と前日終値(4.70%)を上回っている。米連邦準備理事会(FRB)が高い政策金利を長期にわたって維持するとの見方が強まった。金利の上昇で高PER(株価収益率)のハイテク株を中心に売りが出やすかった。
17日には米政府が半導体の対中輸出規制を強化する方針を示した。人工知能(AI)向けの先端半導体が規制の対象になる見込み。業績への悪影響が懸念され、インテルに売りが出た。ダウ平均の構成銘柄以外ではエヌビディアが5%弱下げ、投資家心理を冷やした。
そのほか、17日に四半期決算を発表した金融のゴールドマン・サックスと医薬品・医療機器のジョンソン・エンド・ジョンソンが下落。バイオ製薬のアムジェンやスマートフォンのアップルにも売りが出た。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は反落した。前日比34.237ポイント(0.25%)安の1万3533.747で終えた。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)など半導体株のほか、動画配信のネットフリックスが下げた。
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