米国株、12日続伸 決算銘柄に買い 景気楽観も支え
米国株、12日続伸 決算銘柄に買い 景気楽観も支え
2023年7月26日 5:02 (2023年7月26日 5:41更新)
【NQNニューヨーク=横内理恵】25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は12日続伸し、前日比26ドル69セント高の3万5437ドル93セント(速報値)で終えた。朝方に決算を発表した工業製品・事務用品のスリーエム(3M)などが上昇し、ダウ平均を支えた。米景気に対する楽観が強まるなか、年前半の株高に乗り遅れた機関投資家の買いが続いたとの指摘もあった。
2023年4~6月期決算と併せて23年12月期通期の1株利益見通しを引き上げた3Mが大幅高だった。1株利益が市場予想以上だった化学のダウや通信のベライゾン・コミュニケーションズも上げた。ハイテク株の上昇に出遅れていた景気敏感株全般に物色が盛んだった。
25日の通常取引終了後に4~6月期決算を発表するソフトウエアのマイクロソフトも高かった。来週にかけて決算発表がある主力ハイテク銘柄には業績改善を期待した買いが入った。
25日午前発表の7月の米消費者信頼感指数が117.0と市場予想(112.0)を大幅に上回って、2年ぶりの高水準となった。インフレに鈍化基調がみられる一方で、米景気が底堅さを保っている。米経済のソフトランディング(軟着陸)への期待が一段と強まっているのも投資家心理を支えた。
引けにかけては上値が重くなった。ダウ平均は前日までの11営業日で1600ドルあまり上昇し、昨年2月以来の高値圏にある。26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果や声明、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の会見を見極めたいとして持ち高を傾けにくい雰囲気があった。
ダウ平均では保険のトラベラーズや製薬のメルク、金融のゴールドマン・サックスなどが下げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前日比85.689ポイント高の1万4144.555(速報値)で終えた。引け後に決算発表するネット検索のアルファベットや、週内に決算発表予定の交流サイトのメタプラットフォームズが高い。