米国株、ダウ6日続伸し76ドル高 7カ月半ぶり高値 ナスダックは反発
米国株、ダウ6日続伸し76ドル高 7カ月半ぶり高値 ナスダックは反発
2023年7月18日 5:30 (2023年7月18日 5:43更新)
【NQNニューヨーク=横内理恵】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続伸し、前週末比76ドル32セント(0.2%)高の3万4585ドル35セントで終えた。昨年11月下旬以来、約7カ月半ぶり高値を付けた。前週発表の6月の米消費者物価指数(CPI)などの物価指標がインフレ鈍化を示し、米連邦準備理事会(FRB)が7月を最後に利上げを終了するとの観測が強まっている。米景気の大幅な悪化を回避できるとの楽観が相場を支えており、幅広い銘柄への買いが続いた。
朝方にニューヨーク連銀が発表した7月の製造業景況指数はプラス1.1と市場予想(0.0前後)を上回った。個別指数では新規受注が小幅に改善した。一方、価格指数の低下が目立ち、ディスインフレ(インフレ沈静化)の基調を示したと受け止められた。
ダウ平均は寄り付き直後には一時、90ドルほど下げた。中国国家統計局が17日に発表した2023年4~6月期の実質国内総生産(GDP)が市場予想を下回った。主要な米株価指数が直近の高値圏で推移し、ダウ平均は前週に774ドル上昇していた。利益確定や持ち高調整の売りが出る場面があった。
下げは続かず、午後には一時150ドルあまり上昇した。前週末にJPモルガン・チェースなど金融大手が発表した決算が全般に底堅い内容だった。今週は動画配信のネットフリックスや電気自動車のテスラなどハイテク大手の業績発表が本格的に始まる。「市場予想を上回る決算や楽観的な業績見通しが目立つ可能性が高い」(マーフィー・アンド・シルヴェスト・ウェルス・マネジメントのポール・ノルティ氏)との声があった。
ダウ平均では半導体のインテルや金融のJPモルガン・チェース、スマートフォンのアップルの上昇が目立った。一方、通信のベライゾン・コミュニケーションズは大幅安だった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、前週末比131.246ポイント(0.9%)高の1万4244.949で終えた。昨年4月以来の高値。ピックアップトラックの生産を始めたテスラが上げた。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は前週末比17.37ポイント(0.4%)高の4522.79と、昨年4月以来の高値で終えた。