米国株、ダウ5日続伸し189ドル高 利上げ見送りに期待 ナスダック続伸
米国株、ダウ5日続伸し189ドル高 利上げ見送りに期待 ナスダック続伸
2023年6月13日 5:32 (2023年6月13日 5:43更新)
【NQNニューヨーク=川上純平】12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸し、前週末比189ドル55セント(0.6%)高の3万4066ドル33セントで終えた。4月28日以来の高値。米連邦準備理事会(FRB)が13~14日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送るとの見方が多い。引き締め継続による米経済の下振れ懸念が後退し、景気敏感株などに買いが入った。
ニューヨーク連銀が12日に公表した5月の消費者調査によれば、1年先の期待インフレ率は4.1%と2021年5月以来の低水準だった。期待インフレの上振れ懸念が薄れ、FRBが13~14日のFOMCで政策金利を据え置くとの観測が一段と強まった。13日発表の5月の米消費者物価指数(CPI)も上昇率が4月に比べて減速すると予想されている。
利上げの継続で景気が冷え込むとの警戒感は和らいでおり、航空機のボーイングや工業製品・事務用品のスリーエムなど景気敏感株の上昇が目立った。半導体のインテルも大幅高だった。スマートフォンのアップルとソフトウエアのマイクロソフトも上昇した。
半面、石油のシェブロンは下落した。原油先物相場が大幅に下落し、収益への影響が懸念された。プロクター・アンド・ギャンブルや製薬のメルクなどディフェンシブ株も下げた。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸した。前週末比202.778ポイント(1.5%)高の1万3461.921で終えた。22年4月以来の高値。交流サイトのメタプラットフォームズが上昇。電気自動車のテスラは12日続伸した。
多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数は3日続伸し、前日比0.9%高の4338.93で終えた。節目の4300を上回り、22年4月以来の高値となった。