米国株、ダウ反発し259ドル高 次期政権の経済政策を期待した買い 最高値更新

米国株、ダウ反発し259ドル高 次期政権の経済政策を期待した買い 最高値更新

米国・欧州株概況

2024年11月9日 6:40

【NQNニューヨーク=稲場三奈】8日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発した。前日比259ドル65セント(0.59%)高の4万3988ドル99セントで終え、過去最高値を更新した。週間の上げ幅は1936ドルと、2022年5月以来の大きさとなった。米大統領選でトランプ前大統領が勝利を確実にし、次期政権の経済政策が米景気を支えるとの見方が引き続き買いを促した。

トランプ次期政権が打ち出す減税や規制緩和などの経済政策が、米景気を押し上げるとの期待が根強い。市場では、「大統領選を受けた陶酔感が膨らんでおり、トランプ・トレードの流れに乗る投資家が多くみられる」(インガルズ・アンド・スナイダーのティモシー・グリスキー氏)との声が聞かれた。米連邦準備理事会(FRB)が7日に追加利下げを決めたことも投資家心理の追い風となった。

8日にミシガン大学が発表した11月の米消費者態度指数(速報値)は73.0と7カ月ぶりの高水準を付けた。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(71.0)を上回り、前月(70.5)からも改善した。1年先の予想インフレ率は2.6%と前月(2.7%)から低下した。市場では「ゴルディロックス(適温)相場が続く」(LPLファイナンシャルのジェフリー・ローチ氏)との受け止めがあった。ダウ平均の上げ幅は420ドルを超え、4万4000ドル台に上昇する場面もあった。

8日からダウ平均の構成銘柄となったシャーウィン・ウィリアムズは上昇する一方、エヌビディアは下げて終えた。

その他のダウ平均の構成銘柄では、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やホーム・デポウォルマートといった消費関連株の一角が高かった。ゴールドマン・サックスユナイテッドヘルス・グループセールスフォースも上昇した。半面、キャタピラーアマゾン・ドット・コムマイクロソフトは下落した。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸した。前日比17.318ポイント(0.08%)高の1万9286.777で終え、連日で最高値を更新した。テスラが8.1%上昇し、時価総額が1兆ドルを超えた。

多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も4日続伸した。前日比22.44ポイント(0.37%)高の5995.54で終えた。連日で最高値を更新し、節目の6000を上回る場面があった。

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