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【英洸貴選手】再起戦がタイトル挑戦。高みを目指す自らの活躍で地元の復興にエールを。


英洸貴選手ってどんな人?

★OPBFフェザー級11位
★日本フェザー級9位

所属:カシミジム
生年月日:1998.12.21 (26歳)
身長:170cm
出身:石川県
デビュー:2017年4月29日
通算成績:21戦13勝(5KO)3敗(1KO)5分
スタンス:右ボクサーファイター

勝ちへの執着心。スキルをあげて王者に打ち勝つ。今回の試合に向けた話。

ーー今回の試合が決まった時はどういうお気持ちでしたか?

嬉しくて「ぜひやらせてください」と即答しました。前戦のWBOインターコンチネンタルタイトルマッチで負けてしまったので、またこのような大きなチャンスが巡ってくるというのは運命なのかなと思いましたね

前戦は、相手に圧を常にかけられていて、呑まれてしまいました。海外で試合をしたのは、上海で試合して以来で2度目だったんですけど時差ボケなどもなく、海外の雰囲気もそこまで気にせずに試合ができました。日本のリングと比べてリングが狭かったのが印象的です。

今回の対戦相手の中野選手は「強くてうまい」という印象で、自分は決して有利な立場ではないですけど今回のチャンスをものにしたいという気持ちは強いです。サウスポーへの苦手意識は前まであったんですが、サウスポーとの対戦経験も重ねているので徐々に薄れてきています。

ーー中野選手の対策として、どのようなトレーニングをされていますか?

今回の試合は、初の12Rなので色々と工夫してトレーニングしています
いつも単調にやりがちなので、パワーやスピード、コンビネーションなど様々なボクシングのバリエーションを増やしていて。全体的に自分のスキルを底上げしているイメージです。

自分が挑戦者なので、とにかく「勝ちにこだわる」ことを今回の試合のテーマにしています。KOであろうが判定であろうが“勝ち”にこだわって、絶対に自分が王者になりたいです。
自分は、相手を倒せるパンチ力があるわけではなくて、「勝ちたい」という気持ちだけでここまできたので、勝ちにこだわったボクシングスタイルを観客の方に観てほしいですし、勝ちへの執着心を感じてほしいですね。

ーー試合に対する熱さが伝わってきますね。スパーリング等で対策を練られているのでしょうか?

そうですね。前戦のセミファイナルに出ていたフィリピン人選手がパートナーを務めてくれています。以前、井上拓真選手(大橋)のスパーリングパートナーをしていた選手なんです。
今、そのフィリピン人選手と一緒にジムの寮で暮らしています。ジムの寮は試合前に一時的に使うんですけど、ご飯などは自炊をして調整している感じです。仕事は、試合に集中するために試合1ヶ月前から休ませてもらっていて、仕事の時間を全てボクシングにあてています。
今は警備会社で働いているんですが、上司から「会社でバックアップするから気にせず行ってこい」と背中を押してもらっていて、心強いです。

2024年9月14日(土)
WBOインターコンチネンタルSフェザー級 王座決定10回戦
アンジェロ ペナ(ドミニカ共和国)VS 英洸貴(カシミ)
出典:ご自身Instagram

能登半島地震から1年。ジムが一丸となって被災者の力に。そして自らの活躍で復興にエールを。

ーー昨年の能登半島地震の際に支援活動をジム一丸となって動いていらっしゃいましたよね?

そうですね。ちょうどその時に従兄弟が石川県へ帰省していて、震災の状況を見た従兄弟から「カシミジムで物資など集められないか?」と連絡を貰って、動き出しました。
ジムの皆で力を合わせて物資を集めて、運送会社の方に手渡してトラックへ詰め込んでいましたね。

物を渡すことしかできなかったですけど、自分の活躍が被災者の方のエールになるといいなと思っています。
今も仕事で能登に行くことが多いんですけど、復興活動は手付かずな状態で道のりは長い印象ですね。

ーーベルトを獲って石川県を盛り上げていきたいですね。ジムメイトとは普段から関わられるんですか?

試合の日程が全員バラバラなので、全員で出かけたりとかはしないですね。でも全員仲は良いです。
カシミジムの中で自分が1番年上なんですけど、全員可愛い後輩なんです。

去年の全日本新人王でMVPを獲った愛翔(山本愛翔選手)が勝利者インタビューの時に「洸貴さんお誕生日おめでとうございます」(試合当日が英選手のお誕生日)と言ってくれていて泣きそうになりました。

ーー後輩から慕われる兄的存在なんですね!

全日本新人王も獲得、無敗から連敗へ。「ボクシングに向いていない」それでも乗り越えたのはなぜ?

ーーボクシング人生の中でぶつかった大きな壁などありますか?

プロで初の連敗を経験した時ですかね。
2020年8月の日本ユースタイトルマッチで下町選手(下町俊貴選手:グリーンツダ)に負けて、その後の試合でも福井選手(福井勝也選手:帝拳)に負けた時は、「自分はボクシングに向いていないな」と思いました。

下町選手との試合は、1~4Rまで競っていたのに相手が違う攻め方をしてきたことに対応しきれなくて負けてしまいました。負けたことが純粋に悔しくて、試合後はすぐに「次また頑張ろう」と切り替えることができていました。

でも、その後の福井選手との試合前から精神的にも安定しない日々が続いていて…。スパーリングなど練習の時から納得のいく内容を積み重ねられなかったことが原因だと思うんですけど、スランプに陥る経験は初めてだったので、上手く立て直すことが難しかったんです。そのまま良くないメンタルのままリングに上がった結果、差をつけられて負けてしまったので自信がなくなってしまいました。スランプを言い訳にするわけではなく、単に自分の実力不足だったと思います。

その後は、1ヶ月間ボクシングから離れて、遊んでいたんですけどジムの会長から「練習をしなくてもキッズの子のミットだけでも持ちに来たら?」と連絡をくださって。キッズの子と関わっているうちに自分も負けていられないな、頑張らないとなと思えました。負けたことはスランプのせいではなくて、実力不足が原因なので自分と向き合うきっかけになりましたね。
その後の亀田京之介選手(ハラダ)との試合で勝てた時の喜びは今でも忘れられないです。

2021年11月13日(土) Fighting Beat Boxing
日本ユース・フェザー級 タイトルマッチ8回戦
亀田 京之介(TMK GYM)VS 英洸貴(カシミ)
出典:ボクシングモバイル

マイブームは、あるものを求めて市場へ行くこと!?

ーー普段、休日はどのように過ごされていますか?

週に1日は必ず休みの日を作っていて、ここ最近は、金沢港のいきいき魚市に行くことにハマっています。市場で魚を買って、家で魚を捌いてもらってその日に食べることが楽しいんです。
最近だと焼魚を買って食べました。名前は忘れてしまったんですけど…(笑)石川県の魚は美味しいですし、タンパク質も豊富なので減量の時も食べられることは嬉しいですね。
試合が終わったら、白子を買って食べたいなと思っています。白子は脂質が多いので減量の時は食べられないんです…。

ご自宅で食べられた海鮮のお写真!
出典:本人ご提供

今年はベルトを獲って飛躍の年に。

ーー試合後のご褒美ですね…!最後に、今年の抱負をお聞きしたいです!

今年は、負けたくないですし、引き分けたくもないですね。
今年1発目の試合なので今回必ず勝って、ベルトを獲りたいです。
もし、チャンピオンになったら地元で防衛戦をしたいという夢があるんですけど、まずは目の前の試合に集中して勝つことだけを考えます。

★U-NEXTでの視聴はこちらから

1月18日(土)17時35分配信開始 17時45分試合開始
https://video.unext.jp/livedetail/LIV0000007492

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