レコードをかけたアンディの顔が堪らなく好き
好きな映画紹介がてら、自伝でも書こうかなと。
人生で一番お気に入りの映画『ショーシャンクの空に』という映画に出会ったのは、中学生、確か3年生のときだったと思う。社会科の先生がパソコン室内にあるテレビで、授業2コマほどを使って、2つの映画を飛ばしながらではあるが流していた。もう一つの映画は『プライベート・ライアン』だったが、戦争映画で体が飛び散るシーンなどがかなりあるので、さすがに女子たち数人が目を伏せる様子が伺えた。
そんな先生の趣味全開映画を、「社会の授業」として流してしまう先生のことが、私は好きだった。恋愛感情とは断定出来ないが、大人の男性に憧れを抱いているという一時のアレだろう。
私は中学生当時、よく分からないくらい病んでいた。その先生の授業の際、一番前の席にも関わらず軽い自傷行為を何度かしたことがある。先生は困りながらも気にしないふりをして授業をしていた。
そして、その先生と面談をする機会があり私は家族のことを聞かれた際に急に泣きだしてしまい、先生は困った表情をしながら私が泣き止むまで待っていた。その表情がまた、性癖だった。なので中学生か高1のときか忘れてしまったがその頃に『愛のむきだし』を初めて観たときには、安藤サクラさん演じるコイケにシンパシーを感じ、今でも登場人物の中で一番好きだ。
『愛のむきだし』は実におかしい映画であり、約4時間ほどの作品である。この時点でかなり狂気じみているのに、内容もありえないくらい道理から外れている。宗教はこの映画で学んだ。映画内で流れるとある曲が、頭から離れなくなる。一度観てみるのもいいが、よほど時間が余っていて何でも観れる人でないとおすすめはできない。自己責任である。
この映画には女優の満島ひかりさんが出演しているのだが、彼女に出会ったのは中学生のときに観た『Woman』というドラマである。このドラマを観てから、物語をみて心をかきむしられるという感覚を覚えてしまったような気がする。
『愛のむきだし』を観るまではシリアスな演技しか知らなかったので、この映画で再び出会い、彼女のキュートさを知り、より好きになった覚えがある。
この映画に出会ったきっかけは、当時母と父違いの弟と3人で住んでいたアパートで、私が小5のときに母親がCS放送を契約してくれた。ディズニーチャンネルなどの専門チャンネルや音楽チャンネル、映画チャンネルなどあったので、たくさんの音楽作品に出会えたし、たくさんの海外アニメやドラマ、映画作品に出会えた。
片親で子どもの頃から一人で家にいることが多く、私が中学生になったあたりからは母は、まだ幼かった弟を連れて弟の父のところに行くことがあったので、夜も一人になることは多かった。そのような夜の時間に、映画チャンネルではR15作品を放映していた。母親もきっと不覚だっただろう。そのときにたまたま見つけた作品だ。夜中1時から5時までの放送だったと思う。とても眠い中無理やり観続けていた記憶がある。毎秒毎秒狂気なので、あっという間に4時間が過ぎていた。なので映画が終わったときに、やばいものを観てしまったなと、そこでようやく自覚したのだ。
『ショーシャンクの空に』という映画には原作がある。私はまだ未読なので映画の脚本での話でしか語れないが、申し訳ない。
主人公アンディが、妻と妻の不倫相手を殺したという罪(冤罪である)で刑務所にぶち込まれ、その刑務所内で物語は進んでいく。
画像の左にいるのはレッド。この映画内で語りもしており、アンディと一番距離の近い登場人物になる。アンディが刑務所に入ってすぐの頃、レッドは他のみんなとアンディを茶化しており、この笑顔である。対象的にアンディは、冤罪で刑務所に入ることになったため最初は暗い顔を浮かべていた。しかし二人の表情は、物語が進むにつれてだんだん違ったものになっていく。
私が好きなシーンは、夕日の中でビールをみんなで飲んでいるシーンと、アンディがレコードをかけるシーン。どちらも、アンディのつい溢れ出てしまっているような表情にワクワクさせられるし、刑務所内の囚人がみんな一つになったような様子に、心がきゅっとなる。アンディがいなければ、あの刑務所内であのような光景は一生お目にかかれなかっただろう。
極まれに、本当はアンディが真犯人なのでは?というのを見かけるが、戯けである。もしそうなのだとしたら、あんなにまでして計画したものは一体何なんだ?ということになる。
この映画を観たことある方も無い方もぜひ、二人の心情や表情の変化に注目して、この映画を観てみてほしい。
高校生の頃、やたらと本や映画に熱中している時期があった。高1の終わり頃からバイトをしていたが、好きなものを買う以外にも携帯代や食費などにも充てており、毎月サブスクにお金を払う財力も無かったためTSUTAYAでCDとDVDをよく借りに行っていた。TSUTAYAのある駅はギリギリ通学の定期内ではなく、自宅の最寄り(と言っても家から徒歩25分)から1駅先のところだったので、追加でお金を払って寄ることは多かった。
そしてその頃に出会ったSF映画『インターステラー』は、SF映画の中で唯一と言っても過言ではないくらいお気に入りの作品だ。
今でもなおそうなのだが、私は昔からSFに取っつきにくく理解するまでに時間がかかる。その作品内の世界だけの前提ルールがあったりして、説明もなく物語が進んで、作者や制作陣たちの伝えたいことが見えてこないことも多く、とりわけ苦手なジャンルである。
『インターステラー』が特別優しい内容で分かりやすい映画なのかと言われたらそうではないのだが、「前提ルール」は薄い方だと思う。我々の未来はこうなっているだろうという表現から始まるので、このような掴みは私のタイプだった。
インターステラーは語りすぎると普通にネタバレになってしまうので、これくらいにしておく。
この画像を観ただけでも泣いてしまいそうになる。
長々とお読みいただきありがとうございました。
ごまだんご
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