講師デビューを支援する(4)
5.プロジェクトを振り返って
小玉さんと青木さんと私は、小玉さんご自身の体験に基づいて、セミナーの内容を考え提案書作成、登壇準備を進めてきました。
「実体験」には、説得力があります。
自分自身の体験ですから、自然に話せますし、言葉を飾る必要もありません。
小玉さんは、打ち合わせでも本番でも、いつも淡々と話されていますが、言葉の一つ一つに重みが感じられるのは、体験されたことをそのまま語られているからです。
しかし、どんなに稀有な体験であっても、整理もせずに話すと長くなってしまいます。
また、話している途中で別のことに気づいて脇道にそれて戻れなくなったり、自分だけが熱くなって語ってしまうこともあります。
良い話でも、聞き手にしっかり届けられていないと意味がありません。
自分自身がよくわかっていることだからこそ、しっかり検証し伝わりやすく加工しておくことは大切です。
小玉さんの講師登壇デビューのお手伝いをさせてもらいながら、自分自身の研修に対する考え方や取り組み方を振り返る良い機会を与えていただくことができました。
特に、実体験の検証と加工がとても重要であることを再確認しました。
実体験を「良い話だった」終わらせないためには、3つのことが大切です。①体験を通して、何が変わったか?何を得たかを明確にする
②体験を通して大切なことは何だったかを、端的な言葉で表現する
③常に、①②を念頭に置いて、話が長くなったり、脱線することを避けて伝える
念入りなリハーサルも大切ですが、この3つがしっかりできていれば、聞き手の変容につながることが手渡せますし、どのような質問にも答えられると考えています。
このブログも「私自身が講師登壇デビューのお手伝い」という体験を振り返ってまとめた内容となっています。
本やセミナーを通して得る知識やスキルを学んだままにせず、自分の中にしっかり取り込み活用するためにも、私自身も、実体験の検証や加工に励みたいと思っています。